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ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
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RAGEシグナル経路とALSの病態
▽ALSの病態においては、過剰な炎症と、過剰糖化産物(AGEs)の蓄積が重要な役割を果たしていると考えられています

▽過剰糖化産物の受容体であるRAGEとその炎症性リガンドであるHMGB1やS100BなどがALSの発症に寄与していることが考えられます。今回研究者らはモデルマウスにおいてRAGEとRAGEシグナル経路の役割を検討しました

▽その結果、RAGEノックアウトSOD1変異モデルマウスは、SOD1変異モデルマウスと比較して、βアクチンやGFAPの増加が起こっていないことがわかりました。このことはRAGEないしその炎症性リガンドとの相互作用を阻害することにより、神経炎症やグリオーシス、運動神経細胞障害を緩和することができる可能性を示唆するものです

▽RAGEシグナル経路はALSの治療戦略として有望な可能性があります

(この研究はポーランド、University of Warmia and Mazury in OlsztynのNowickaらにより報告され、2024年3月8日付のPLoS One誌に掲載されました)
FM19G11添加ナノ粒子の治療的可能性
▽FM19G11は細胞の代謝機能を改善することが知られている新規薬剤です。しかしALSに対する効果は評価されていません。

▽今回研究者らはFM19G11添加ナノ粒子のSOD1変異ALSモデルマウスより採取した筋芽細胞への効果を評価しました。

▽その結果、FM19G11添加ナノ粒子は細胞増殖や筋肉の分化、ミトコンドリア活性などに関連する遺伝子群の発現を増加させることがわかりました。また、活性酸素種の減少やミトコンドリア形態の改善効果がみられました。

▽以上の結果は、FM19G11添加ナノ粒子が細胞代謝に影響を与え、筋変性を遅延させる効果を有する可能性を示唆するものです

(この研究はイタリア、Fondazione IRCCS Istituto Neurologico Carlo BestaのMalacarneらにより報告され、2024年4月号のBiomed Pharmacother誌に掲載されました)
新規siRNAのモデルマウスへの効果
▽アンチセンスオリゴヌクレオチドは標的遺伝子の発現をノックダウンし、有害タンパク質の発現を阻害することにより、治療的効果が期待されている治療法です。一方で、RNA干渉により、短鎖干渉RNA(siRNAs)を用いて、相補的転写シャン物を効果的に分解し、有害タンパク質の発現を阻害する方法も有望視されています。

▽しかしながら、中枢神経系外での作用が懸念材料となります。今回、研究者らは、SOD1をノックダウンするsiRNAを同定し、アクセサリーオリゴヌクレオチド(ACO)に結合させることにより、中枢神経組織で活性をもたせることに成功しました。

▽SOD1変異ALSモデルマウスに対して脳室内投与または髄腔内投与することにより、モデルマウスの進行遅延効果や生存期間延長効果が確認されました。

▽以上の結果は、siRNAとACOの組み合わせが治療法として有望な可能性を示唆するものです

(この研究は、中国、Ractigen TherapeuticsのDuanらにより報告され、2024年2月15日付のMol Ther Nucleic Acids誌に掲載されました)
新規臨床試験情報(MRG-001 )
・新規臨床試験情報です。MRG-001の第1相試験が開始予定です

・MRG-001はすでに承認されている2つの薬剤plerixaforとタクロリムスの合剤です。plerixaforはケモカイン受容体CXCR4の拮抗薬であり、 末梢血への幹細胞動員を促進する働きがあります。タクロリムスは免疫抑制剤であり、潰瘍性大腸炎や関節リウマチなどの治療薬として承認されています

・MRG-001は制御性T細胞などを動員し、神経炎症を抑制することで治療的効果が期待されています

引用元
https://clinicaltrials.gov/study/NCT06315608
CNM-Au8の効果
・ALS NEWS TODAYの2月29日付記事からです

▽compassionate use program(アメリカ版患者申出療養制度)によりCNM-Au8の投与を受けた200名以上のALS患者の経過がClene社より報告されました

▽その結果、最大4年間CNM-Au8の投与を受けた220名の患者と、PRO-ACTデータベースから抽出されたマッチした患者群との自然経過とが比較された結果、CNM-Au8は自然経過と比較して、死亡リスクを68%減少させることを示唆する結果が得られました。

▽別のALS/MNDコホートと比較した場合においても57%のリスク低下を示唆する結果でした

▽今後第3相試験での有効性の検証が期待されます

引用元
https://alsnewstoday.com/news/cnm-au8-use-extends-als-survival-compassionate-use-studies/
PrimeCの第2b相試験
・ALS NEWS TODAYの3月4日付記事からです

▽第2b相試験が行われたのNeuroSense社のALS治療薬候補のPrimeCですが、新たな情報が公表されました

▽68名の患者が参加した第2b相試験の結果によると、PrimeCは良好な安全性を示し、有意な進行遅延効果を示唆する結果が得られたとのことです

▽PrimeCは抗菌薬のciprofloxacinと抗炎症薬のセレコキシブの合剤です。全体としてPrimeC投与群はプラセボ群と比較して29%の進行遅延を示唆する結果でしたが、統計的な有意差には達しませんでした。しかしプロトコルを完遂した患者で比較すると、37.4%の進行遅延を示唆する結果となりました。QOLなどの指標においても有効であり、呼吸不全などの合併症がない生存期間を延長する効果も示唆されました。

▽今後第3相試験での有効性の検証が期待されます

引用元
https://alsnewstoday.com/news/primec-shown-extend-complication-free-survival-als-patients/
Monepantelの治療効果
・ALS NEWS TODAYの3月14日付記事からです

▽線虫駆除薬であるmonepantelのALSに対する第1相試験において、58%の進行遅延効果を示唆する結果が公表されました

▽オーストラリアで行われている12名の患者を対象とした第1相試験では、安全性の評価が目的とされています。

▽monepantelは細胞の増殖や自食経路に関与するmTORシグナル経路を抑制することにより治療的効果が期待されています

▽中間解析結果では、神経損傷の指標であるニューロフィラメント軽鎖は参加者12名中11名で8か月以上安定した推移を示しました。

▽安全性は良好であり、PRO-ACTデータベース由来の対照群データとの比較では高用量投与群において58%の進行遅延効果を示唆する結果でした

▽今後第2/3相試験が予定されています

引用元
https://alsnewstoday.com/news/vet-drug-monepantel-slows-als-mnd-disease-progression-trial/
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