▽さらに、FUS変異やTDP-43変異に関連して、FUSないしTDP-43の作用対象となる遺伝子のスプライシング調節異常や、ミトコンドリア機能異常などが報告されています
▽変異FUSや変異TDP-43がいかにしてALSの病態をもたらすかについての詳細はわかっていません。
▽今回、研究者らは、新たにOxr1(oxidative resistance 1)蛋白質が、ALS患者の脊髄中において発現増加し、さらに酸化的ストレスに起因したアポトーシスから神経細胞を保護することをみいだしました。
▽Oxr1の機能を調べるため、蛋白質の相互作用について調べました。その結果、Oxr1はFUS蛋白質や、TDP-43蛋白質に結合し、FUSないしTDP-43が変異を有する場合、その結合特性が変化することをみいだしました。
▽変異FUSや変異TDP-43が発現している細胞においてOxr1濃度が上昇すると、細胞質内の蛋白質の異常局在化や、凝集、ミトコンドリア遺伝子のスプライシング異常などが是正されることがわかりました。
▽以上の所見は、Oxr1がTDP-43蛋白症に起因した病態に対して治療的有効性を有する可能性を示唆するものです
(この報告は、イギリス、 University of OxfordのMattéa J. Finelliらによって報告され、平成27年3月16日付のHuman Molecular Genetics誌に掲載されました)
引用元
http://hmg.oxfordjournals.org/content/early/2015/03/19/hmg.ddv104.abstract
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