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ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
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ビタミンEとALS
・この報告は、ビタミンEとALSのリスクとの関連性についての報告ですが、信頼性はそれほど高くない点に注意が必要です

▽ビタミンEは抗酸化作用を有するといわれており、ALSモデルマウスに対して発症遅延効果が報告されています

▽今回ハーバード大学の研究者らは、アメリカでの100万人以上の人口を対象とした観察研究により、ビタミンE摂取とALS発症率との関連性を検討しました

▽その結果、ビタミンEサプリを日常的に5年間以上摂取していた人は、ビタミンEサプリを摂取していない人と比較して、ALS発症リスクが1/3に減少していたとのことです。

▽この結果を、そのままビタミンEサプリを日常的に摂取することを推奨することにはつながりません。(ビタミンEの過剰摂取は心不全など様々な疾患のリスク増加と関連するとの報告があります)

▽研究者らは、結果の解析にあたり、体重や喫煙習慣、運動レベル、食事内容などの交絡因子(結果に影響を与えうるそのほかの潜在的要因)について調節を行っています。(しかしこれら以外にも未知の交絡因子が存在する可能性は除外できません)

▽実際に過去の報告において、ビタミンE摂取が心不全リスクを減少させるとの可能性が観察研究により報告されましたが、より質の高い研究である介入研究により否定された経緯があります。

引用元
http://www.lef.org/news/lefdailynews?NewsID=23598&Section=Vitamins

管理人注
・この報告は、観察研究というカテゴリーに属する研究であり、より科学的に質の高い介入研究(無作為割付の二重盲検比較試験などのような)よりも、信頼性が劣ります。

・観察研究では交絡因子を完全に除外することが困難だからです。ビタミンEを日常的に摂取する人は、より健康への意識が高い可能性があり、そのほかの要因も関与している可能性などがあるためです。

・観察研究で、関連性がありそうだという結論であった報告が、介入研究により否定されたケースは過去にいくつもあります。ですので今回紹介する報告も、そのまま鵜呑みにはできない点に注意が必要で、今後の介入研究による検証が必要です。

・ビタミンEは脂溶性ビタミンであり、過剰摂取により毒性がある点に注意が必要です。
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