▽FDAはTranquis Therapeutics社のALS治療薬候補であるTQS-168をorphan drug指定しました。この指定により臨床試験における税制上の優遇による開発の促進や、承認後一定期間の販売独占権などが保証されます。
▽ALSの病態には神経炎症が関与していると考えられています。TQS-168は、骨髄系細胞に存在し、エネルギー代謝を調節するPGC-1aというタンパク質を調節するように設計された低分子化合物です。TQS-168は、エネルギー代謝を正常化し、機能不全の骨髄系細胞を再プログラムし、その活性化を低下させ、神経炎症を抑制することにより治療的効果を発揮することが期待されています。
▽モデルマウスでの評価では、TQS-168は炎症性シグナル伝達物質の減少や、生存期間の延長効果などが報告されています
▽昨年健常者を対象とした第1相試験が行われ、安全性が確認されました。現在第2相試験の開始が年内に予定されています。
引用元
https://alsnewstoday.com/news/als-therapy-developer-tranquis-wins-orphan-drug-status-tqs-168/
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