▽補足運動野と一次運動野に64個の微小電極アレイを2つ埋め込む新規脳内電極インプラントにより、34歳のロックイン状態のALS患者が家族とコミュニケーションすることが可能となりました。
▽この患者は2017年から視線追跡装置による意思表示が困難となりました。1つ1/10インチほどのインプラントを移植された後、週間かけて、電極に拾われるように脳の活動を調節する方法を学びました。
▽患者は自分の体を動かすように指示することで、脳の活動を変化させ、その電気信号を使って、聴覚の音を上下に変化させ、音の高さの上下で「はい」「いいえ」を表現できるようにしました。 さらにこのシステムを文字入力装置と組み合わせ、文字入力装置が文字を読み上げ、「はい」「いいえ」方式で文字を選択することで、言葉を綴り、コミュニケーションをとることができるようにしました。
▽使い始めて3日目には、自分の名前だけでなく、妻の名前と4歳の息子の名前も正しく書けるようになりました。このシステムは平均して1分間に1文字よりわずかに遅い速度で文字を入力可能でした
▽植え込み後4ヶ月で、自分の考えを表現し、自分のケアや快適さに関する決定を伝える作業に移行し、頭や手足の調節を依頼したり、異なる種類の食事を依頼したりすることを表現できるようになりました。また研究者に感謝の言葉を伝えたり、息子とコミュニケーションをとることができるようになりました
引用元
https://alsnewstoday.com/news-posts/2022/03/24/brain-implant-lets-fully-paralyzed-man-communicate-family-again/
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