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ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
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C9orf72遺伝子変異由来産物は転写抑制によりUPF1介在RNA分解機構阻害する
C9orf72遺伝子の第1イントロンの6塩基繰り返し配列の過剰伸長は家族性ALSの主要な病因です。その特徴として正常に処理されなかったRNAが細胞内に蓄積することがあります。

▽今回、研究者らはナンセンス変異介在的RNA分解を含むUPF1を介したRNA分解機構が、C9orf72遺伝子変異ALS患者の中枢神経と、変異C9orf72遺伝子由来の有害転写産物であるpoly(GR)およびpoly(PR)を発現する培養細胞内において阻害されていることを明らかにしました。

▽poly(GR)およびpoly(PR)はUPF1のストレス顆粒への取り込みを引き起こしますが、ストレス顆粒の形成そのものはナンセンス変異介在的RNA分解の阻害とは無関係でした。

▽ナンセンス変異介在的RNA分解の阻害は、主としてpoly(GR)およびpoly(PR)によって引き起こされる広汎な転写抑制に起因するものでした。

▽UPF1を過剰発現させると、poly(GR)およびpoly(PR)により処理した神経細胞の生存期間が延長しました。このことはpoly(GR)およびpoly(PR)が細胞内RNA監視機構を阻害することで細胞毒性をもたらすことを示唆するものです

(この研究は、アメリカ、Yale大学のSunらにより報告され、2020年7月3日付のNature Communications誌に掲載されました)
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