▽今回、研究者らはSOD1変異ALSモデルマウスの骨格筋において、I型NRG1を過剰発現させ、治療的効果を検証しました。その結果、運動神経細胞の生存数が増加し、神経筋接合部が保持され、アストログリオーシスの減少が観察されました。
▽さらにI型NRG1の発現亢進は、運動機能を保持し、発症遅延効果をもたらしました。以上の結果は、NRG1がALSにおける運動神経細胞の生存において役割を果たしており、NRG1の発現亢進が治療的効果を発揮する可能性を示唆するものです
(この研究は、スペイン、Universitat Autonoma de BarcelonaのModol-Caballeroらにより報告され、2020年2月4日付のNeurobiol Dis.誌に公表されました)
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