▽筋注された間葉系幹細胞は1週間以上は生存していることが確認されました。移植後には骨格筋萎縮が減少し、神経筋接合部の変性が抑制されました。同時に細胞内活性酸素種の減少が観察されました。
▽骨格筋萎縮のマーカーであるMAFbxとMuRF1の発現減少も観察されましたが、その減少量は有意なものではありませんでした。ヒト臍帯血由来間葉系幹細胞移植はタンパク質合成を改善し、AMPK活性化によりiNOS/NOシグナル経路を抑制することで骨格筋保護作用を発揮することがわかりました。以上の結果は、ヒト臍帯血間葉系幹細胞の繰り返し筋肉内投与が治療的に有用な可能性を示唆するものです
(この研究は韓国、Seoul National UniversityのKookらにより報告され、2020年1月31日付のScientific Reports誌に掲載されました)
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