▽発症前においてはTGFB1のmRNA発現はモデルマウス脊髄において減少し、雄マウスの骨格筋では増加がみられました。発症後においては、脊髄および骨格筋で増加がみられました。
▽一方で筋肉においてTGFB1により発現がコントロールされているPax7、Collagen1a1などの遺伝子発現についてはモデルマウスにおいて発現低下がみられ、病態に関与していることが推測されました。
▽以上の結果はTGFB1ないしそのシグナル経路を是正することがALSに対する治療対象となりうる可能性を示唆するものです。
(以上の結果は、イタリア、Università degli Studi di MilanoのMeroniらにより報告され、2019年7月のNeurobiology of Aging誌に掲載されました)
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