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ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
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CREST毒性はPBP1/ATXN2機能喪失により改善する
▽TDP-43凝集は細胞毒性を有しますが、ATXN2の酵母における相同分子種であるPBP1除去は酵母におけるTDP-43毒性を緩和します。そのためATXN2はALSのリスク因子であり、かつ治療ターゲットと考えられています。

▽CREST( calcium-responsive transactivator )蛋白質をコードするSS18L1遺伝子変異はALSの病態に関与しています。

▽今回、研究者らは酵母においてCRESTが核内および細胞質においてアミロイド様の凝集体を形成し、有害作用をもたらすことをみいだしました。

▽CRESTの毒性は酵母プリオンにより増強し、プリオン伝播に必要なHSP104シャペロン除去により軽減しました。同様にPBP1除去はCREST毒性と凝集を緩和しました。

▽ショウジョウバエにおいてもATXN2相同分子種のdAtx2がCRESTの毒性を増強することがわかりました。CREST過剰発現させた網膜神経節細胞におけるCREST毒性による神経変性はdAtx2発現抑制により緩和しました。CRESTを過剰発現させるとCRESTとPBP1/ATXN2の細胞質内における同時局在化がみられ、この同時局在化がPBP1/ATXN2による細胞毒性の発現機序の一部と考えられました

▽以上の結果は、TDP-43などのALS関連蛋白質の細胞毒性がPBP1/ATXN2により制御されている可能性を示唆するものであり、ATXN2抑制がALSなどの神経変性疾患において治療的に作用する可能性があります

(この研究はアメリカ、University of NevadaのParkらにより報告され、2019年8月7日付のPLoS Genetics誌に掲載されました)
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