▽研究者らはストレス誘発性のTDP-43蛋白質の凝集体形成を阻害しうる小分子化合物を同定しました。
▽ストレス顆粒はストレスシグナルに応答して細胞質内に形成され、ALSなどの病態に関与すると考えられています。通常はストレスがなくなると、ストレス顆粒はなくなりますが、ALSなどの病態では存在し続けます。
▽カリフォルニア大学の研究者らは、TDP-43変異iPS細胞由来神経細胞ないしFUS変異iPS細胞由来神経細胞を用いて、puromycinによるストレスを与え、ストレス顆粒を蛍光標識することで、TDP-43蓄積を阻害しうる物質を探索しました
▽その結果、凝集体を75%減少させうる小分子化合物が同定されました。この小分子はTDP-43がRNAに結合することを阻害することにより、細胞質内での凝集体形成を減少させていると考えられました。
▽これら化合物のうち、mitoxantroneが最もストレス顆粒中のTDP-43局在化を減少させ、TDP-43を核内に留めました。
▽今後更に基礎研究を進め、臨床試験に進みたいとしています
引用元
https://alsnewstoday.com/2019/07/08/small-molecule-compounds-targeting-tdp-43-protein-buildup-identified-in-study/
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