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ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
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IFB-088の第2相試験で患者エントリーが完了
・ALS NEWS TODAYの2月9日付記事からです

▽InFlectis Bioscience社のALS治療薬候補であるIFB-088の第2相試験において50名の患者エントリーが完了しました

▽この試験ではALSの1/3を占めるとされる球麻痺発症型の患者が対象となり、26週間で安全性や有効性などが評価されます

▽IFB-088は細胞ストレス応答を活性化するPPP1R15A/PP1cタンパク質を阻害し、さらに興奮毒性に関与する一部のグルタミン酸受容体にも作用することで治療的効果を発揮することが期待されています

▽すでに行われた健常者対象の第1相試験では、安全性が確認されています。

引用元
https://alsnewstoday.com/news/phase-2-trial-oral-ifb-088-bulbar-onset-fully-enrolled/

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MAP4K阻害による治療的効果
・ALS NEWS TODAYの2月13日付記事からです

▽動物モデルでの実験において、MAP4K阻害がALSモデルマウスに治療的効果をもたらすことが報告されました。さらに血液脳関門透過性を改善することにより治療効果が高まる可能性が考えられています。

▽研究者らはまず患者由来iPS細胞を用いた細胞実験により、2000種類以上の化合物を試験し、治療的効果のみられる物質をスクリーニングしました。その結果、Hit3とよばれるタンパク質が同定されました。Hit3はMAP4K阻害剤であり、患者由来iPS細胞から分化した運動神経細胞に対して保護的作用を発揮しました

▽さらに研究者らは、Hit3よりも中枢神経への移行性が良好なMAP4K阻害剤であるPF6260933をモデルマウスで試験しました。その結果、モデルマウスの生存期間延長効果などが観察されました

▽prosetinなど同種薬剤の臨床試験での有効性が期待されます

引用元
https://alsnewstoday.com/news/survival-als-mouse-model-extended-blocking-map4ks-proteins/

FB802が動物モデルで治療的効果
・ALS NEWS TODAYの2月16日付記事からです

▽FundaMental Pharma社のALS治療薬候補であるFP802が動物モデルにおいて治療的効果が観察されたことが公表されました

▽FP802はTwinF interface阻害剤であり、グルタミン酸毒性から細胞を保護することにより治療的効果を発揮することが期待されています。グルタミン酸がシナプス外のNMDA受容体に結合することにより興奮毒性を発揮する可能性が報告されています。この細胞毒性はTRPM4と呼ばれるタンパウ質を介する可能性が報告されました。FP802はTRPM4とシナプス外NMDA受容体の相互作用を阻害し、興奮毒性を抑制します。

▽モデルマウスでの実験では、生存期間の延長効果や運動機能の改善効果などが観察されました

▽現在経口投与可能な製剤の開発が行われています

引用元
https://alsnewstoday.com/news/als-associated-cellular-toxicity-lowered-with-investigational-molecule-fp802/

ATH-1105の臨床試験が開始予定
・ALS NEWS TODAYの2月19日付記事からです

▽Athira Pharma社のALS治療薬候補であるATH-1105が今年中にも臨床試験を開始予定となっています

▽ATH-1105は動物モデルにおいて神経保護作用や抗炎症作用などにより生存期間の延長効果などをもたらすことが報告されています。ATH-1105は肝細胞増殖因子(HGF)シグナル経路を活性化し、治療的効果を発揮することが期待されています。

▽TDP-43変異ALSモデルマウスにおいて、運動機能の改善効果や神経損傷の指標となるニューロフィラメント軽鎖などのバイオマーカーを改善する効果が観察されています。

引用元
https://alsnewstoday.com/news/clinical-testing-experimental-als-oral-therapy-ath-1105-expected-this-year/
TPN-101がC9orf72遺伝子変異ALSに有望な可能性
・ALS NEWS TODAYの2月21日付記事からです

▽Transposon Therapeutics社のALS治療薬候補であるTPN-101の第2a相試験の中間解析結果が公表されました

▽それによると、C9orf72遺伝子変異ALS患者において、複数のバイオマーカーを改善し、呼吸機能の悪化を抑制することを示唆する結果が得られました。

▽TPN-101はcensavudineとして知られており、LINE-1逆転写酵素を阻害する作用を有します。この酵素は内因性ウイルス由来の一部の酵素の活性化を抑制し、炎症を抑制することにより治療的効果を発揮することが期待されています。

▽LINE-1逆転写酵素はC9orf72遺伝子変異ALSにおいて活性化していることが報告されています

▽現在進行中の第2a相試験では、42名の患者が対象となり、24週間で安全性と有効性が評価されています

▽中間解析結果では、神経変性や神経炎症、ミクログリア活性化などの指標となるバイオマーカーにおいて改善効果がみられ、呼吸機能についても良好な結果を示唆する所見が得られました

引用元
https://alsnewstoday.com/news/als-ftd-caused-c9orf7s-gene-mutations-improves-with-tpn-101/
CTx1000がモデルマウスで治療的効果
・ALS NEWS TODAYの2月22日付記事からです

▽Celosia Therapeutics社のALS治療薬候補であり、遺伝子治療薬であるCTx1000が、動物実験において治療的効果を発揮したことが公表されました

▽研究者らはこれまでに、細胞実験により折り畳み異常を呈した有害なTDP-43が14-3-3とよばれる別のタンパク質と結合し、そのために本来は核内に局在すべきTDP-43が細胞質に異常局在化する可能性をみいだしました。さらに研究者らは14-3-3の特定の部位に着目し、その部位を除去するとTDP-43との相互作用が起きなくなることを発見しました。

▽CTx1000は 有害なTDP-43と相互作用をする修正された14-3-3タンパク質を生成する遺伝子製剤であり、異常なTDP-43と結合することにより、これらの排泄を促進することにより治療的効果が期待されるものです。

▽モデルマウスでの実験では、生存期間の延長効果を示唆する結果などが得られています。

▽今後臨床試験での検証が期待されます

引用元
https://alsnewstoday.com/news/experimental-gene-therapy-als-ftd-extends-survival-mice-ctx1000/
prosetinの第1相試験
・ALS NEWS TODAYの2月26日付記事からです

▽ProJenX社のALS治療薬候補であるproserinの第1相試験において、ヨーロッパの施設でも実施が拡大されることが公表されました

▽prosetinは経口投与可能な薬剤で、MAP4K阻害により、神経細胞における小胞体ストレスを減少させ治療的効果を発揮することが期待されています。患者由来細胞や動物モデルを用いた基礎実験では、prosetinによる治療的鵜効果が報告されています。

▽現在患者を対象とし、安全性や薬物動態などに関する第1c相試験が実施されています。

引用元
https://alsnewstoday.com/news/projenx-phase-1-trial-testing-prosetin-als-expands-eu-countries/

mastinibとDNL788
・ALS NEWS TODAYの記事からです

▽AB Science社のALS治療薬候補であるmasitinibですが、カナダ保健省は現段階での承認を行わない決定をしました

▽394名を対象とした第2/3相試験の結果では高用量投与群においてプラセボより27%進行を遅延させる結果が得られ、軽症ないし中等症患者で通常の進行速度群では42%の進行遅延と25カ月間の生存期間延長効果を示唆する結果が得られました。

▽しかし、試験中にプロトコルの変更があったことや、解析手法に対する懸念から承認は見送りとなりました

▽現在495名を対象とした第3相試験が進行中で、こちらの結果が待たれます

▽Denali Therapeutics社のALS治療薬候補であるDNL788ですが、第2相試験において主要評価項目を達成できませんでした

▽DNL788はRIPK1阻害薬であり、神経炎症を抑制することで治療的効果を発揮することが期待されていました。ALSにおいては脊髄においてRIPK1濃度が上昇していることが報告されています

▽305名を対象とした第2相試験では安全性は良好でしたが、24週間で有効性を確認することはできませんでした

引用元
https://alsnewstoday.com/news/denali-therapy-candidate-fails-slowing-als-progression-trial/

新規臨床試験情報(Darifenacin)
・カナダでの新規臨床試験情報です。

・darifenacinの第2相試験が開始予定です。

・darifenacinはムスカリン性アセチルコリン受容体(mAChR)阻害薬であり、グリア細胞のmAChRを阻害することにより、グリア細胞の保護的機能を増強し、治療的効果を期待するものです

引用元
https://clinicaltrials.gov/study/NCT06249867
カゼインキナーゼ1阻害剤がTDP-43伝播を抑制する
▽ALSの病態において折り畳み異常TDP-43タンパク質はプリオンのような伝播を示すことが報告されています

▽今回、研究者らは孤発性ALS患者由来リンパ芽球細胞を用いて異常TDP-43タンパク質の伝播について研究しました。

▽その結果、異常TDP-43はリンパ芽球の細胞外培地に分泌され、細胞外小胞により輸送され、周囲の細胞に伝播する可能性があることがわかりました

▽カゼインキナーゼ1阻害剤によりTDP-43のリン酸化を阻害することにより、TDP-43タンパク質の伝播が抑制されました

▽以上の結果はカゼインキナーゼ1阻害剤がTDP-43蛋白症に対して治療的に有望な可能性を示唆するものです

(この研究は、スペイン、Instituto de Salud Carlos IIIのCuevasらにより報告され、2024年2月5日付のNeurobiol Dis誌に掲載されました)
プロバイオティクス配合剤のALSモデルマウスへの効果
▽神経変性疾患において腸脳相関の病態への関与が報告されています。

▽今回研究者らはSOD1変異ALSモデルマウスにおいて多菌種プロバイオティクス配合製剤の効果を評価しました

▽プロバイオティクス製剤投与の結果、モデルマウスの炎症反応が改善し、SOD1凝集体の減少と腸管および脊髄において神経保護作用がみられました。

▽さらに、腸内細菌叢の構成が変化し、自食経路の活性化がみられました。これらの治療的効果は短鎖脂肪酸の増加と自食作用の活性化によるものと考えられました

(この研究は、中国、The Second Hospital of Hebei Medical UniversityのXinらにより報告され、2024年2月13日付のMol Neurobiol誌に掲載されました)
PDK2ノックダウンがモデルマウスで治療的効果

▽ALSのアストロサイトは、運動神経細胞の生存を支える能力が低く、これはミトコンドリア機能の低下と強く相関することが報告されています。

▽ピルビン酸デヒドロゲナーゼキナーゼ(PDK)を薬理学的に阻害すると、ミトコンドリアの酸化的リン酸化経路が増加し、運動神経細胞の生存機能が回復しました。

▽今回研究者らは、アストロサイトにおけるPDK2を選択的にノックダウンすることで、ミトコンドリア活性が上昇し、モデルマウスに治療的に作用するとの仮説を検証しました。

▽SOD1変異モデルラットのアストロサイトを特異的PDK2阻害能を有するsiRNAと共培養しました。PDK2が阻害されたアストロサイトは、ミトコンドリアのエネルギー産生能の回復を示しました。

▽PDK2ノックダウンは、アストロサイトにより運動神経細胞の生存をサポートする能力を増加させました

▽以上の結果は、PDK2ノックダウンがALSの治療手段として有望な可能性を示唆するものです

(この研究はウルグアイ、Universidad de la RepúblicaのMiquelらにより報告され、2024年2月19日付のGlia誌に掲載されました)
Vcp過剰発現とロイシン補充によるモデルマウスへの治療的効果
▽SOD1遺伝子変異やVCP遺伝子変異はALSの病因として知られています。

▽VCPタンパク質はシャペロンとして働き、タンパク質の分解、合成などに関与しています

▽今回、研究者らはSOD1変異ALSモデルマウスにおいて、VCPを過剰発現させることにより治療的効果が観察されることをみいだしました

▽VCPは様々な機能を有しますが、小胞体形成とそれに伴うタンパク質合成制御にも関与しており、SOD1変異による病態に対しても治療的に作用した可能性があります。VCP欠損に伴うタンパク質合成障害はロイシン補充により改善されることが知られています。そこで、SOD1変異モデルマウスに対してロイシンを補充すると、VCP過剰発現と同様に、生存期間の延長効果がみられました

▽以上の結果は、ALSの治療ターゲットとしてVCPが有望な可能性を示唆するものです

(この研究は台湾、Academia SinicaのHuangらにより報告され、2024年2月21日付のHum Mol Genet誌に掲載されました)
tofersenの実臨床での12カ月間の効果
▽ドイツでtofersen投与を受けた患者24例を対象に、12カ月間でALSFRS-Rの変化率やニューロフィラメント軽鎖、有害事象などが調査されました

▽観察期間中、ALSFRS-Rの中央値は38.0点から35.0点に減少し、ALSFRS-Rの1ヵ月あたりの変化率はは0.11点でした

▽血清ニューロフィラメント軽鎖の中央値は78.0pg/mlから36.0pg/mlまで減少しました。

▽重篤な有害事象は2件報告されました

▽今回の結果は臨床試験と同様にニューロフィラメント軽鎖の血清中濃度の低下が確認されました。持続的な有害事象はなく、概ね安全でした

(この研究は、ドイツ Ulm UniversityのWiesenfarthらにより報告され、2024年2月15日付のEClinicalMedicine誌に掲載されました)
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