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ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
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miR-155阻害薬が基礎実験段階に
・ALS NEWS TODAYの6月29日付記事からです

▽Regulus Therapeutics社とBrigham and Women’s HospitalはmiR-155をターゲットとしたALS治療薬の創薬を行っています

▽マイクロRNAは遺伝子発現を制御する小分子であり、mRNAに結合し、その分解などを仲介します。

▽様々なマイクロRNAとmRNAの濃度を調整することにより、細胞はタンパク質の生成を細かく調整しています。この調整の異常がALSの病態に関与していると考えられています

▽miR-155はミクログリアで主に見いだされたマイクロRNAであり、ALSではmiR-155の活性が過剰亢進し、炎症反応の増悪に関与していると考えられています

▽モデルマウスでの実験ではmiR-155の活性を減少させることで病態改善効果がみられました

▽今回Regulus社はミクログリアの細胞モデルにおいて、miR-155の活性を阻害する薬剤候補をみいだしました。今後動物モデルでの基礎実験に移行する予定です

引用元
https://alsnewstoday.com/news/als-research-mir-155-blockers-advances-animal-testing/
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VRG50635の安全性を確認
・ALS NEWS TODAYの6月27日付記事からです

▽Verge Genomics社のALS治療薬候補であるVRG50635が第1相試験で健常者に対する安全性が確認されました

▽VRG50635はPIKfyve阻害剤であり、Verge Genomics社のAIをベースにした薬剤探索プラットフォームにより開発された薬剤です。

▽PIKfyveは細胞内で不要となったタンパク質をリサイクルするリソソーム経路において機能するタンパク質です。ALSではこの経路の異常が報告されています

▽80名の健常者を対象とした第1相試験においてVRG50635は様々な用量において重大な副作用なく安全性が確認されました。

▽2023年中に孤発性ないし家族性ALSを対象とした臨床試験を開始したいとしています

引用元
https://alsnewstoday.com/news/potential-oral-therapy-vrg50635-found-safe-healthy-adults/
VTX3232の第1相試験で投薬開始
・ALS NEWS TODAYの6月23日付記事からです

▽Ventyx Biosicences社のALS治療薬候補であるVTX3232の第1相試験で健常者に対する最初の投薬が開始されました

▽VTX3232は経口投与可能な小分子であり、NLRP3インフラマソームと呼ばれる免疫反応を惹起するタンパク質複合体を阻害する機能を有しています

▽ALSにおいてはNLRP3インフラマソームの活動亢進が神経細胞傷害に関与していると考えられています。VTX3232はこの経路を阻害し炎症を抑制することにより治療的効果が期待されています

▽第1相試験では安全性や薬物動態、バイオマーカーに対する影響などが評価される予定です

引用元
https://alsnewstoday.com/news/trial-potential-als-therapy-vtx3232-sees-1st-healthy-volunteer-dosed/
BEN-34712が前臨床試験の最終段階へ
・ALS NEWS TODAYの6月16日付記事からです

▽BenevolentAI社のALS治療薬候補であるBEN-34712が新薬臨床試験開始申請にあたり前臨床試験の最終段階にあることが公表されました。

▽ALSの病態においては炎症、酸化的ストレス、ミトコンドリア機能異常などが報告されており、活性酸素種の過剰な蓄積により酸化的ストレスが生じ、神経細胞を傷害すると考えられています

▽レチノイン酸シグナル経路は正常な脳機能の維持のため重要です。ビタミンA代謝物がこの受容体に作用し、運動神経細胞では高濃度に存在することがわかっています。

▽ALSにおいてはこのシグナル経路が傷害されていることが報告されています。BEN-34712は選択的なレチノイン酸受容体αβの活性化剤であり、細胞モデルでは神経細胞を保護する効果が確認されています

▽またSOD1変異ALSモデルマウスにおいても生存期間の延長効果が認められました。BenevolentAI社のAIを用いた創薬技術により開発された薬剤となります。

引用元
https://alsnewstoday.com/news/als-candidate-ben-34712-moves-late-stage-preclinical-studies/
ロピニロールの可能性
・ALS NEWS TODAYの6月12日付記事からです

▽パーキンソン病治療薬であるロピニロールが、ALS患者を対象とした第1/2相試験の結果より病態進行遅延効果を有する可能性が示唆されました

▽この臨床試験では安全性が確認されたことから、近い将来に第3相試験を実施し有効性を確認したいとしています。

▽ロピニロールは患者由来iPS細胞を用いた実験により神経細胞を保護する効果が報告されていました。

▽第1/2相試験では、20名の孤発性ALS患者が参加しました。13名がロピニロールを投与され7名がプラセボに割り付けされ24週間経過観察されました。

▽副作用による中断はなく、安全性は良好でした。副作用として便秘が61.5%、嘔気が38.5%、眠気が30.8%、頭痛が23.1%にみられました

▽ロピニロールに割り付けられた群においては、身体機能レベルが有意に高い状態でした。ALSFRS-Rは試験期間中は有意差はありませんでした

▽一方で延長期間中においては当初プラセボに割り付けられた群においてALSFR-Rにおいて有意な悪化がみられました。

▽同時にロピニロール群では病態が一定以上進行した状態になるまでの期間を平均27.9週間延長しました。

引用元
https://alsnewstoday.com/news/als-progression-may-be-slowed-parkinsons-therapy-ropinirole/
FDAがNurOwn細胞の承認の是非を年内に決定
・ALS NEWS TODAYの6月8日付記事からです

▽BrainStorm社のALS治療薬候補であるNurOwn細胞移植の承認の是非について、12月8日までに下されることが明らかとなりました

▽この決定に先立ち9月27日に諮問委員会が開催されることとなっています。

▽BrainStorm社は既に2022年9月に承認申請を行っていますが、この時には諮問委員会は有効性に関する十分な根拠がないとして審査が却下されました。

▽今回はBrainStorm社による異議申し立ての手続きにより審議が行われることとなります。既に行われ2020年に終了した第3相試験では明らかな有効性を示すことができませんでした。しかし、その後重症度の高い患者を除外した解析では有意な治療効果を認める結果となりました。同時にバイオマーカーにおいても良好な結果が得られました

引用元
https://alsnewstoday.com/news/fda-final-approval-decision-brainstorms-nurown-als-due-december/
QRL-201の第1相試験がヨーロッパで開始
・ALS NEWS TODAYの6月15日付記事からです

▽QurAlis社のALS治療薬候補であるQRL-201の第1相試験がドイツ、ベルギー、オランダ、アイルランドなどヨーロッパ各国で開始されました。

▽AlSの病態においては大半のケースで細胞内にTDP-43タンパク質の異常凝集体形成がみられることが特徴です。TDP-43は通常はmRNAの処理に関与しています。

▽Stathmin-2タンパク質はTDP-43により制御される主要なタンパク質です。このタンパク質は神経細胞の修復や安定性保持に重要であり、神経細胞に豊富に存在します。しかしALSにおいてはTDP-43タンパク質の機能障害により減少することが報告されています

▽QRL-201はstathmin-2濃度を増加させる機能を有しており、そのことにより神経細胞への障害が減少することが示されています。

▽第1相試験では64名の患者を対象に安全性や薬物動態などが評価される予定です。

▽今後アメリカ、イギリスでも試験の開始が予定されています。

引用元
https://alsnewstoday.com/news/phase-1-trial-experimental-als-treatment-qrl-201-opening-eu/
血管内皮前駆細胞の有効性
▽ALSにおいては血液脳関門の障害の存在が報告されています。有害物質が中枢神経に到達することを防ぐには血液脳関門の障害を修正することが必要です

▽近年、研究者らはALSモデルマウスに対してヒト骨髄由来CD34陽性細胞ないし血管内皮前駆細胞を移植し、移植後4週間時点で血液脳関門の修復と病態進行遅延効果がみられることを報告しています。しかし、この効果が持続するものかどうかは不明でした。

▽今回、研究者らは、骨髄由来CD34陽性細胞およびヒト骨髄由来血管内皮前駆細胞を症状発現後のSOD1変異ALSモデルマウスに単回移植し、長期的な効果を検討しました

▽その結果、移植により運動機能の改善効果がみられ、さらに生存期間の延長効果が確認されました。

▽以上の結果は、血管内皮前駆細胞による血液脳関門の修復がALSの病態改善をもたらす可能性を示唆するものであり、今後の治療法開発につながる可能性があります

(この研究はアメリカ、University of South FloridaのGarbuzova-Davisらにより報告され、2023年6月24日付のStem Cell Rev Rep.誌に掲載されました)

NRF2活性化はフェロトーシスを抑制しモデルマウスで神経保護作用を発揮する
▽これまで研究者らはALSの病態において鉄依存性に過酸化脂質の蓄積とグルタチオンの減少を伴うフェロトーシスがSOD1変異ALS細胞モデルにおける神経細胞死に重要な役割を果たしていることを報告しています

▽今回、研究者らは運動神経細胞におけるフェロトーシスの役割とALS細胞モデルおよびモデルマウスの病態における役割を調べました。

▽その結果、SOD1変異ALS細胞モデルにおいてはフェロトーシスの活性亢進と、核内からのNRF2(nuclear factor erythroid 2-related factor 2)の減少とSLC7A11、GPX4の発現低下がみられることがわかりました

▽さらにNRF2活性化剤であるRTA-408を投与すると、細胞モデルにおけるフェロトーシスの抑制と、SLC7A11、GPX4の発現増加がみられました。またSOD1変異ALSモデルマウスにおいては運動機能の改善効果がみられました。

▽以上の結果はフェロトーシスが運動神経細胞死に影響しており、NRF2活性化がALS治療法として有望な可能性を示唆するものです

(この研究は、中国、 Sun Yat-sen UniversityのYangらにより報告され、2023年6月21日付のNeurobiol Dis.誌に掲載されました
イランからの自家骨髄間葉系幹細胞移植の報告
▽ALSに対する間葉系幹細胞移植の報告は多くなされていますが、方法や培地などが異なっており、予後に影響しうると考えられます。

▽今回研究者らはALSに対する自家骨髄間葉系幹細胞移植の第1相試験を行いました。各患者はくも膜下腔に自家骨髄間葉系幹細胞を移植されました

▽投与後10カ月間において、治療前と比較して、ALSFRS-R得点の変化率は平均で60%以上統計的に有意に改善し、努力性肺活量の変化率についても60%以上の改善を示しました。

▽以上の結果は自家骨髄間葉系幹細胞移植が有望である可能性を示唆するものであり、さらに大規模な試験での検証が期待されます

(この研究はイラン、hvaz Jundishapur University of Medical SciencesのShamsaeiらにより報告され、2023年5月のAdv Pharm Bull誌に掲載されました)
IbrutinibはALSモデルマウスの生存期間を延長する
▽今回研究者らはB細胞性腫瘍に対する抗がん剤であるイブルチニブのALSモデルマウスに対する効果を検証しました

▽SOD1変異ALSモデルマウスに対して発症前にイブルチニブを経口投与したところ、発症遅延効果と生存期間延長効果、運動機能改善効果などがみられました

▽筋萎縮も有意に減少し、炎症促進性サイトカイン、IBA-1、GFAP発現などが減少しました。これらの効果はmTOR/Akt/Pi3kシグナル経路を介していることが推測されました

▽以上の結果は、イブルチニブがmTOR/Akt/Pi3kシグナル経路を介した炎症抑制と筋萎縮抑制効果によりALSの病態に対して治療的に作用する可能性を示唆するものです

(この研究は中国、Peking University Shenzhen Graduate SchoolのZhengらにより報告され、2023年6月16日付のJ Neuroimmune Pharmacol誌に掲載されました)

新規臨床試験情報(FB1006)

・中国からの新規臨床試験情報です

・FB1006の臨床試験が開始予定です。FB1006は4B Technologies社がAI技術で開発した薬剤です。64名の患者を対象にプラセボ対照で24週間、有効性などが評価される予定です

引用元
https://clinicaltrials.gov/study/NCT05923905

新規臨床試験情報(MaaT033)
・フランスでの新規臨床試験情報です。MaaT003は微生物製剤であり、正常な腸内細菌叢の多様性を回復させることを目的に投与されます

・試験はオープンラベルで行われ、安全性は腸内細菌叢プロフィールなどが評価される予定です

引用元
https://clinicaltrials.gov/study/NCT05889572
新規臨床試験情報(RAG-17)
・中国での新規臨床試験情報です。

・SOD1変異ALSを対象としたRAG-17の第1相試験が開始予定です。試験はオープンラベルで行われ、180日間で安全性やバイオマーカーなどが評価される予定です。

・RAGF-17はRactigen Therapeuticsが開発した核酸医薬品であり、低分子干渉RNAにより変異SOD1蛋白質の発現を抑制します。

引用元
https://clinicaltrials.gov/study/NCT05903690
新規臨床試験情報(SPG302)
・オーストラリアより新規臨床試験情報です。SPG302の第1相試験が開始予定です

・112名のALS患者を対象にプラセボ対照で行われ、安全性や薬物動態などが評価される予定です

・SPG302はSpinogenix社が開発中のALS治療薬候補であり、経口投与可能な小分子で、シナプス機能を回復させることにより治療効果が期待されています

引用元
https://clinicaltrials.gov/study/NCT05882695
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