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ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
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FDAがtofersenの承認の是非を1月に判断
・ALS NEWS TODAYの7月27日付記事からです

▽FDAはBiogen社のSOD1変異家族性ALS治療薬候補のtofersenについて、承認審査を1月に行うことに同意しました

▽この申請は、臨床試験において神経細胞障害のマーカーであるニューロフィラメント軽鎖の減少が認められたことなどを根拠に行われるものです

▽迅速承認の申請であるため、承認された場合、有効性を証明するための追加の臨床試験を実施する必要があります

▽tofersenはRNAを用いた核酸医薬品であり、第1/2相試験において有害な髄液中のSOD1蛋白質の濃度が減少することが示されました。

▽第3相試験では6か月間で合計108名の患者を対象にプラセボ対照で実施され主要評価項目は達成できず、脊髄の炎症などの重大な副作用が6.7%の患者に報告されました。

▽一方で、発症早期に投与された場合には治療的有用性を示唆する結果が得られています。

▽現在tofersenは未承認ですが、SOD1変異ALS患者はBiogen社のearly access programによりこの治療を受けることが可能となっています。

▽現在未発症のSOD1変異ALS患者を対象とした第3相試験が開始されています。

引用元
https://alsnewstoday.com/news/fda-expected-decide-tofersen-approval-sod1-als-january/
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抗体医薬品のGNK301が有望な結果
・ALS NEWS TODAYの7月21日付記事からです

▽ALS患者の髄液中においてはウイルス由来蛋白質のHERV-K ENVが増加していることが報告されています。HERV-K ENVは神経毒性を有することが報告されています。GeNeuro社のALS治療薬候補であるGNK301はこの蛋白質に対する抗体です。

▽GNK301はモノクローナル抗体であり、HERV-K ENVの神経毒性を阻害することがわかりました。

▽人の遺伝子の約8%はヒト固有のものではなく、外因性のレトロウイルスなどに由来することがわかっています。ヒト外因性レトロウイルスK(HERV-K)はエンベロープ蛋白質の遺伝子を有しています。この遺伝子は通常は発現しませんが、ALS患者の髄液中では発現していることが報告されています。しかしこの遺伝子が発現することが病態に与える影響はわかっていませんでした。

▽研究者らは細胞モデルを用いて、HERV-K ENVの影響を調べました。その結果、神経細胞死が生じることがわかりました。GNK301を同時に投与したところ、神経毒性が阻害されました。

▽HERV-K ENVが神経毒性をもたらすメカニズムについて調べたところ、HERV-K ENVと相互作用をする蛋白質が2つ同定されました。CD98HCとβ1インテグリンです。CD98HC受容体を阻害する抗体を投与したところ、HERV-K ENVの毒性が緩和しました。

▽GeNeuro社は今後GNK301の臨床試験を開始したいとしています

引用元
https://alsnewstoday.com/news/experimental-antibody-gnk301-blocks-toxic-effects-viral-protein-als-toxicity-herv-k-env/
オーストラリアの臨床試験でSLS-005の投薬開始
・ALS NEWS TODAYの7月20日付記事からです

▽すでにHEALEY ALS platformの5番目の治療薬候補として第2/3相試験が行われているSeelos社のALS治療薬候補のSLS-005ですが、オーストラリアでのALSを含む様々な神経変性疾患への有効性などを評価する第2相試験において、投薬が開始されたことが公表されました。この試験は18名の患者を対象に52週間で行われる予定です。

▽HEALEY ALS platformでの患者登録は順調に進んでおり、合計160名の患者が登録予定ですが、9月にはすべての患者のエントリーが完了予定とのことです。最初の結果は2023年中期に得られることが予定されています。

▽SLS-005は植物や真菌に存在する天然糖分子のトレハロースであり、自食作用を促進することなどにより治療的効果が期待されています。動物実験では有害な蛋白質凝集を減少させ、病態進行遅延効果が観察されています。

引用元
https://alsnewstoday.com/news/1st-patient-dosed-basket-trial-als-therapy-candidate-sls-005/
早期のCNM-Au8投与が有益な可能性
・ALS NEWS TODAYの7月18日付記事からです

▽Clene Nanomedicine社のALS治療薬候補ではCNM-Au8は9カ月遅れて治療開始をされた群と比較して死亡リスクを70%減少させる可能性があることが報告されました

▽この報告はRESCUE-ALS第2相試験と、その延長試験の結果によるものです。現在HEALEY ALS platformの第2/3相試験が行われており、この試験では160名の患者が対象となり、実薬(120名)とプラセボ群(40名)に無作為割付され6か月間追跡されました。結果は近日中に公表予定となっています。

▽CNM-Au8は金のナノ結晶懸濁液であり、神経細胞の機能を改善し、酸化的ストレスから保護することにより治療的効果を発揮することが期待されています

▽RESCUE-ALS試験では45名の発症2年以内の患者を対象に9か月間、安全性などが検証されました。呼吸機能などの有効性に関する評価尺度では統計的有意差を達成できませんでしたが、病態進行遅延やQOLの改善効果などを示唆する結果が得られています。

▽7月5日に公表された最新のデータによると、CNM-Au8を最初から投与された群においては統計的に有意に70%死亡リスクが減少することがわかりました。

▽HEALEY ALS試験の結果が期待されます

引用元
https://alsnewstoday.com/news/early-cnm-au8-treatment-significant-survival-benefit-study/
HEALEY ALS platformに6番目の治療薬候補が追加
・ALS NEWS TODAYの7月15日付記事からです

▽Calico Life Science社のALS治療薬候補であるABBV-CLS-7262がHEALEY ALS platformの6番目の試験薬として追加されました。HEALEY ALS platformは治療薬候補をプラセボ群を共有しながら同時にテストし、迅速かつ効率的に治療薬をみいだすためのplatformです。この試験はマサチューセッツ総合病院のSean M. Healey & AMGセンターが主導しています。

▽ABBV-CLS-7262は経口投与可能な分子薬剤であり、elF2B複合体を活性化する作用を有します。慢性的なストレス状況下においてはelF2B複合体の機能が抑制され、蛋白質産生が阻害された結果、ストレス顆粒が蓄積し、神経細胞死につながると考えられています。ABBV-CLS-7262は蛋白質産生機能を回復させ、TDP-43凝集体の除去を促進することにより治療的効果を発揮することが期待されています。

▽第1b相試験では、30名の患者を対象に安全性などが評価されています。結論は2023年5月に予定されています。

▽HEALEY platformではすでにCNM-Au8、verdiperstat、pridopidineの3つの治療薬候補の試験について患者エントリーが終了しています。現在SLS-005が募集中であり、zilucoplanについては中間解析にて有効性が確認できないとして中止となっています。

引用元
https://alsnewstoday.com/news/potential-als-therapy-abbv-cls-7262-up-next-healey-platform-trial/
AIによるALS治療薬の探索

・ALS NEWS TODAYの7月13日付記事からです

▽PandaOmicsという人工知能プラットフォームによりALS治療薬候補の探索が行われています。従来の探索法よりも迅速に治療薬候補を探索することが可能となりました

▽この研究はInsilico Medicine社とAnswer ALSの研究者との共同で行われています。ALS患者237名のサンプルと患者由来運動神経細胞、健常者らのデータにより治療対象が探索されました

▽その結果、28の治療対象が同定され、これらのターゲットの妥当性がC9orf72遺伝子変異を有するミバエモデルにより検証されました。28の治療対象のうち18を阻害することで病態進行が遅延することが確認されました。これらのターゲットのうち8つ(KCNB2、KCNS3、ADRA2B、NR3C1、P2RY14、PPP3CB、PTPRC、RARA)はこれまで報告されていませんでした。

▽AIの助けにより治療ターゲットの探索がより迅速に進むことが期待されます

引用元
https://alsnewstoday.com/news/potential-als-therapeutic-targets-found-ai-patient-data/
AMX0035の承認可能性を議論するFDA諮問委員会が9月に開催
・ALS NEWS TODAYの7月6日付記事からです

▽AMX0035の承認可能性を議論するFDAの諮問委員会が9月7日に開催されることがわかりました。結論は9月29日までに下される予定です

▽当初3月に諮問委員会が開催され、僅差で否決されました。理由はサンプルサイズが小さいことや統計的解析手法に疑問が呈されたためです。今回の審査は第2相試験の延長試験の結果も含めた新たなデータが提出されたことによるものです。この結果ではAMX0035は生存期間の中央値を10カ月以上延長させることや、死亡リスクを61%低下させることなどが含まれています

▽現在600名の患者を対象とした第3相試験が行われており、FDAはこの結果による承認の判断を行う予定でしたが、当事者からの嘆願によりこの判断が変更となりました。

引用元
https://alsnewstoday.com/news/fda-panel-reconvenes-september-discuss-amx0035-approval/
HNRNPKはC9orf72遺伝子変異由来のRNA毒性を緩和する
▽C9orf72遺伝子変異ALSでは6塩基繰り返し配列の過剰伸長に由来する繰り返し配列RNAが細胞毒性を発揮すると考えられています。

▽今回研究者らはC9orf72遺伝子変異ゼブラフィッシュモデルを用いて、RNA毒性を修飾しうる因子を探索しました

▽その結果、RNA結合蛋白質であるheterogeneous nuclear ribonucleoprotein K(HNRNPK)が繰り返し配列RNAの毒性を緩和することが明らかになりました

▽また患者由来組織において、DNA損傷反応においてHNRNPKの下流に位置するリボヌクレオチド還元酵素調節サブユニットM2(RRM2)の発現が減少して、核内移行が増加していることがわかりました

▽ゼブラフィッシュモデルにおいて、HNRNPKまたはRRM2の発現を増加させると、DNA損傷を軽減することがわかりました。

▽以上の結果は、RNA毒性がC9orf72遺伝子変異ALSの病態の一部であり、治療ターゲットとなりうることを示唆するものです。


(この研究はベルギー、KU Leuven-University of LeuvenのBraemsらにより報告され2022年7月27日付のActa Neuropathol誌に掲載されました)
血液脳関門における内皮細胞抗体産生工場
▽研究者らは血液脳関門により脳実質に到達困難である、抗体フラグメントの脳実質への侵入を促進する新しい方法を開発しました。

▽内皮前駆細胞の遊走特性を利用して、抗βアミロイド抗体および抗TDP43抗体をエンコードするプラスミドDNAを内皮細胞に注入し、抗体フラグメント産生工場としました。

▽これらの細胞は、頸動脈に注射されると血液脳関門に統合され、注入された人工血管内皮細胞と常在内皮細胞との間にタイトジャンクションを形成することが確認されました。

▽さらに血管内皮細胞を改変して抗TDP43抗体フラグメントを発現させると、抗TDP-43抗体フラグメントの血管内への分泌を確認することができました。

▽以上の結果は、血液脳関門を透過しにくい抗体を中枢神経に届ける新たな技法を提供するものです。

(この研究は、アメリカ、ALSaTECHのThinardらにより報告され、2022年7月6日付のPharmaceutics誌に掲載されました)
ペオノール(Paeonol)の抗酸化作用と神経保護作用
▽ペオノールはボタンの根に含まれる天然のフェノール性成分です。

▽今回、研究者らは、SOD1変異ALS細胞モデルなどを用いてペオノールの治療的効果を検討しました。その結果、グルタミン酸や過酸化水素などによる細胞毒性をペオノールは緩和し、細胞の生存率を向上させることがわかりました。

▽ペオノールの細胞への取り込みは酸化的ストレス存在下において増加し、ミトコンドリアの酸化的ストレスを軽減することにより細胞保護作用を発揮することがわかりました。

▽細胞内へのペオノールの取り込みには有機アニオントランスポータ1やモノアミントランスポータなどが関与していることがわかりました。ペオノールの神経保護作用は今後の治療法開発における手掛かりとなる可能性があります


(この研究は韓国、Sookmyung Women's UniversityのLatifらにより報告され2022年7月18日付のAntioxidants誌に掲載されました)
制御性T細胞由来細胞外輸送体は炎症を調節する
▽制御性T細胞を用いた細胞免疫療法は、炎症促進性プロセスを抑制することにより治療的に有用な可能性があり、臨床試験が行われています

▽今回、研究者らは、生体内および試験管内において制御性T細胞が炎症促進性プロセスを抑制する細胞外輸送体を生成することを示しました。

▽これらの細胞外輸送体を炎症誘発モデルマウスに投与すると、末梢での炎症性転写産物や神経炎症反応に関与する物質の減少が観察されました。

▽ALSモデルマウスにおいては、制御性T細胞由来細胞外輸送体を鼻腔内投与すると、病態進行遅延効果と生存期間の延長効果が確認されました。

▽以上の結果は、疾患において制御性T細胞由来細胞外輸送体は炎症促進反応を抑制し、治療的に有効に作用する可能性を示唆するものです。

(この研究は、アメリカ、Houston Methodist HospitalのThomeらにより報告され2022年6月22日付のFront Immunol.誌に掲載されました)
ALCAT1抑制がSOD1変異ALSモデルの病態を緩和する
▽今回、研究者らはSOD1変異ALSモデルマウスをもちいて、acyl-CoA:lysocardiolipin acyltransferase 1 (ALCAT1)病態進行に関与しているかどうかを検証しました。

▽ALCAT1はアシル基転移酵素であり、カルジオリピンの病的なリモデリングを促進し、ミトコンドリア機能障害をもたらすことで病態を悪化させる可能性が指摘されています。

▽SOD1変異ALSモデルマウスの骨格筋では、ALCAT1蛋白質の発現が顕著に亢進していました。ALCAT1阻害剤であるDefaglitapin(Dafa)を投与すると、モデルマウスのウスの運動神経機能障害、神経炎症、骨格筋萎縮が抑制され、ミトコンドリア機能障害が改善し、生存期間が延長しました。

▽以上の結果は、ALCAT1がSOD1変異ALSの病態増悪に関与していることを示唆するものであり、ALCAT1阻害がSOD1変異ALSにおいて治療的に有望である可能性を示唆するものです。

(この研究は、中国、Nanjing Medical UniversityのLiuらにより報告され、2022年6月28日付のMol Metab.誌に掲載されました)

Amylyx社とSunnybrook社がALS治療薬開発で提携
・ALS NEWS TODAYの7月28日付記事からです

▽Amylyx社とSunnybrook Research Institute(SRI)がALSの新規治療法開発のため提携することが公表されました。

▽SRIはBaxおよびBak蛋白質阻害によるALS治療薬開発を行っています。BaxおよびBak蛋白質はALSにおいて神経変性に関与していると考えられています。

▽2年間の提携において新薬開発を行い、臨床試験に進むことが目標となります。

▽Amylyx社はカナダで承認されたAMX0035を開発した経緯があり、さらなる新規治療法の開発を目指しています。

引用元
https://alsnewstoday.com/news/amylyx-sunnybrook-partner-find-new-als-therapeutics/
新規臨床試験情報(Monepantel)
・オーストラリアでの新規臨床試験情報です。monepantelの第1相試験が開始予定となっています。monepantelは線虫感染症治療薬ですが、細胞内mTOR経路を抑制することにより、異常蛋白質の凝集を抑制することが細胞実験で報告されています

・12名の患者を対象に4週間で安全性などが評価される予定です

引用元
https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04894240


新規臨床試験情報(Reldesemtiv)
・アメリカでの新規臨床試験情報です。Reldesemtivの第3相試験のオープンラベル延長試験が実施予定となっています。

・Reldesemtivは骨格筋のトロポニン活性化剤であり、第2相試験が終了し、第3相試験が実施中です。48週間の第3相試験が終了した患者を対象にオープンラベルで延長試験が実施予定です


引用元
https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT05442775
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