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ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
全世界から最新の治療情報を見つけ出し、ここで紹介します。完治するまで戦い続けましょう!
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BrainStorm社のNurOwn細胞移植第3相試験で200名の患者のエントリーが終了
・ALS NEWS TODAYの10月14日付記事からです

▽BrainStorm社は同社が実施中の第3相試験において予定されていた200名の患者の全エントリーが終了したことを公表しました

▽NurOwn細胞は自家間葉系幹細胞移植であり、自家間葉系幹細胞を採取し、神経栄養因子を分泌するように分化誘導された後に移植するものです。

▽細胞は筋注ないしクモ膜下腔に注入され、神経細胞の保護作用を発揮することが期待されています

▽2020年10月には結果が判明する予定です

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/10/14/phase-3-nurown-trial-fully-enrolls-200-als-patients-brainstorm-says/
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ProMIS Neurosciences社がTDP-43凝集体に対する抗体を開発
・ALS NEWS TODAYの10月29日付記事からです

▽ProMIS Neuroscience社はTDP-43凝集体に対する抗体によるALS治療薬開発を進めています

▽この凝集体形成は神経細胞から神経細胞に伝播し、ミトコンドリアの正常機能を阻害するなどし神経細胞死をもたらすと考えられています。

▽毒性のあるTDP-43蛋白質は正常蛋白質と異なる構造をとります。ProMIS社は計算機により疾患特異的なエピトープに結合しうる抗体を探索しました

▽その結果、異常TDP-43蛋白質凝集体に結合しうる複数の抗体候補が同定されました。この抗体は健常なTDP-43蛋白質には結合しません。

▽ALS患者由来の脳組織に対してこの抗体を投与したところ、折り畳み異常TDP-43蛋白質に選択的に結合することが確認されました。

▽同社は今後さらにアルツハイマー型認知症におけるタウ蛋白質などに対する抗体も開発したいとしています

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/10/29/promis-neurosciences-develops-antibodies-targeting-tdp-43-aggregates-an-als-hallmark/
ALSの神経筋接合部異常におけるFUS蛋白質の役割
・ALS NEWS TODAYの10月25日付記事からです

▽Nature Neuroscience誌に公表された研究結果によるとFUS蛋白質は神経筋接合部の安定性維持に寄与しており、FUS変異は運動神経細胞および筋細胞双方に有害となることがわかりました

▽これまでにALSにおいて神経筋接合部異常は報告されてきましたが、この異常と直接的に関連する遺伝子は同定されていませんでした。

▽研究者らはFUS変異モデルマウスとFUS欠損モデルマウスを用いて神経筋接合部を観察しました。

▽その結果、筋終板の大きさがFUS変異マウスでは17%縮小し終板の数が33%減少、FUS欠損マウスでは大きさに変化がなく、終板の数が44%減少していることがわかりました。

▽この違いはFUS変異の部位により説明ができることがわかりました。FUS蛋白質は正常では核内に輸送され、遺伝子転写過程を制御します。FUS蛋白質は核内に輸送されるために必要なシグナル配列を有しています。FUS変異はこのシグナル配列を欠損させ、FUSを細胞質に留まられます。研究者らはこの細胞質に留まったFUS蛋白質が筋肉細胞に有毒であることをみいだしました。FUS蛋白質が欠損することによる有害性を上回ることが推定されました。

▽続いて筋肉細胞の核内でのFUS蛋白質の機能を調べた結果、終板に近い核内において、Chrn遺伝子と呼ばれるアセチルコリン受容体の基となる遺伝子の発現をオンにすることがわかりました。FUSが欠損している場合、この遺伝子発現はオンになりませんでした。この過程はERMとよばれる蛋白質にも依存することがわかっています。

▽FUS蛋白質とERM蛋白質が相互作用をして、機能を発揮していることをみいだしました。

▽FUSの筋肉細胞における重要な機能が判明したことにより、これまで神経細胞が主に注目されてきたALSの病態と治療法探索において、筋肉細胞での異常の重要性が新たな視点として加わりました

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/10/25/mouse-study-reveals-role-fus-protein-als-neuromuscular-junction-defects/

神経細胞でのOxr1過剰発現はTDP-43蛋白症から保護的作用を有する
▽ALSの病態としてTDP-43蛋白質の細胞質への異常局在化が知られています。またALSの病因となりうるTARDBP遺伝子の変異もいくつか報告されています

▽TDP-43がALSの発症と進展にどのような役割を果たしているのかはっきりとわかってはいませんが、TDP-43の異常局在化を防ぎうる方法があれば、それは治療的に有用と考えられます

▽今回研究者らは、Oxr1(oxidation resistance 1)蛋白質がTDP-43変異によるTDP-43蛋白質の局在化異常を緩和しうることをみいだしました

▽さらにOxr1蛋白質の過剰発現がSOD1変異ALSモデルマウスにおける神経筋接合部異常を緩和することがわかりました。さらにTDP-43遺伝子変異ALSモデルマウスにおいてOxr1を過剰発現させたところ、TDP-43蛋白質の局在化異常が緩和されました。また筋萎縮や神経筋接合部異常についても減少しました

▽以上の結果はOxr1蛋白質がTDP-43関連ALSの病態に対して治療的に作用しうることを示唆するものです

(この研究は、イギリス、University of OxfordのWilliamsonらにより報告され、2019年9月6日付のHuman Molecular Genetics誌に掲載されました)

Sarm1除去はTDP-43蛋白症の病態を緩和する
▽ALSにおいては神経細胞死に先立って、神経筋接合部や軸索の変性が生じることが知られています。このような変性過程はワーラー変性と呼ばれています

Sarm1(Sterile alpha and TIR motif-containing 1)はワーラー変性過程に関与する主要な遺伝子であり、この遺伝子を除去するとワーラー変性過程が抑制され、非外傷性の軸索変性も抑制されることが知られています

▽今回、研究者らはTDP-43変異ALSモデルマウスにおいて、Sarm1遺伝子経路が治療対象となりうるかどうか、Sarm1遺伝子を除去することによりを検証しました

Sarm1遺伝子除去は神経細胞喪失を抑制しました。年齢依存性の行動異常については変化がありませんでしたが、雄個体では活動性の改善などがみられました。

▽以上の結果はSarm1経路がALSの治療対象となりうる可能性を示唆するものです

(この研究はイギリス、King's College LondonのWhiteらにより報告され、2019年10月28日付のActa Neuropathol Commun.誌に掲載されました)
アメリカ国防総省がALS治療薬候補のため約76万ドルの資金供与
・ALS NEWS TODAYの10月4日付記事からです

▽アメリカ国防総省はアリゾナ大学で行われているALS治療薬候補であるRASRx1902の開発に対して約76万ドルの資金供与を行うことを公表しました

▽RASRx1902は経口投与可能な薬剤であり、酸化的ストレスと神経炎症を減弱されることにより治療的効果が期待されています。また基礎実験では筋肉再生を促進することが確認されています

▽RASRx1902は筋肉再生作用によりこれまでにデュシャンヌ型筋ジストロフィーに対する有効性を期待され基礎実験が行われてきました。

▽今回はALSに対する有効性についての基礎実験の進展に対して資金提供が行われます。もし基礎実験で有効性が確認されれば臨床試験が開始となることが期待されます

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/10/04/dod-grant-supports-development-rasrx1902-als-therapy/
ALS発症に関連した蛋白質を利用することで抗体の信頼性を測定
・ALS NEWS TODAYの10月23日付記事からです

▽eLife誌に公表された研究結果によると、研究者らはC9orf72遺伝子によりエンコードされた蛋白質とそれに対する抗体を利用することにより、抗体の信頼性を確認する方法を確立しました。

▽これまでに抗体の質を測定する標準的な方法は確立されていませんでした。C9orf72蛋白質については、それに対する抗体が多く開発されており、今回の研究の目的に適していると判断されました。

▽16種類の市販されているC9orf72蛋白質に対する抗体がテストされ、蛍光免疫法で評価した結果、的確にC9orf72蛋白質を認識することができた抗体はわずかに1種類のみでした。

▽別のテストではさらに2つの抗体がC9orf72蛋白質を認識しました。

▽以上の結果は、これまでに開発されてきた抗体が、的確にターゲットを認識できているのかどうかという疑問を提示することとなります。このような技法により今後抗体の信頼性が高まることが期待されます

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/10/23/protein-specific-for-als-used-to-improve-antibody-validation-in-research/
ハーバードの研究者がFingolimodのALSに対する臨床試験でAANEM学会賞を受賞
・ALS NEWS TODAYの10月11日付記事からです

▽ハーバード大学の研究者が2019年のAANEM(American Association of Neuromuscular and Electrodiagnostic Medicine )の学会賞を受賞しました。この受賞はALSに対するfingolimodの安全性と有効性についての第2a相試験に対してのものです

▽Fingolimodは多発性硬化症治療薬のジレニアとして市販されており、S1P受容体遮断作用を有し、リンパ球をリンパ節内に留めることにより中枢神経で炎症に寄与することを防ぐことで治療的効果が期待されています。

▽ALSモデルマウスでの実験では、モデルマウスの生存期間延長効果などが確認されました

▽Muscle & Nerve誌に公表された結果によると、30名のALS患者を対象に4週間プラセボ対象で行われた臨床試験において、有害作用は確認されず、一方で試験期間が短いことと症例数が少ないことにより、1秒率などで測定された呼吸機能について明らかな有効性を示すことはできませんでした。しかしfingolimod投与は、免疫機能に関連した9つの遺伝子発現を有意に抑制しました。

▽今回の受賞者はHEALEY ALSプラットフォームの共同主催者であり複数の臨床試験を同時に効率的に行うためのプラットフォームを提供するプロジェクトです。

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/10/11/harvard-researcher-wins-2019-aanem-scientific-impact-award-for-fingolimod-als-study/
メキシレチンはALSにおける筋痙攣の頻度と重症度を減少させる
・ALS NEWS TODAYの10月15日付記事からです

▽抗不整脈薬のメキシレチンがALSにおける筋痙攣の減少に有効でありかつ安全であることが第4相試験の結果から判明しました

▽現在までにALSにおける筋痙攣の頻度と重症度を減少させうることが示された唯一の治療法となります。この結果はMuscle & Nerve誌に掲載されました

▽90%以上のALS患者は筋痙攣に悩まされます。筋痙攣は突然起こり有痛性です。ALSにおける筋痙攣は、下位運動神経細胞における持続性のナトリウムチャネルを介したナトリウムイオンの流入により引き起こされると考えられています。これまでにオフラベルで長年QualaquinがALSの筋痙攣に対して使用されてきました。しかしFDAは安全性に関するリスクからALSに対するqualaquinの使用を警告しました。

▽アメリカン神経学会ではALSの筋痙攣に対するリドカイン注入の有効性について臨床試験での検証を提案しています。メキシレチンはナトリウムチャネルを阻害し、筋痙攣を防ぐことが期待されています。

▽安全性は良好であり、最も多い副作用は嘔気と腹部症状でした。心機能が正常な患者においてはメキシレチンの心拍への影響は小さいものでした。

▽第4相試験では300mgのメキシレチンが20名の患者に投与され、18名において筋痙攣の減少が報告されました。13名においては筋痙攣の減少度はプラセボと比較して統計的に有意でした。逆に2名ではメキシレチン投与により筋痙攣の頻度が上昇しました。全体として筋痙攣頻度はプラセボ期間中の5.3回/日から、メキシレチン投与中は3.5回/日に減少しました。

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/10/15/mexiletine-reduced-frequency-severity-muscle-cramps-als-trial-shows/
Reldesemtivは進行の速いALSにおいて機能低下を抑制する可能性
・ALS NEWS TODAYの10月7日付記事からです

▽Cytokinetics社のALS治療薬候補であるreldesemtivは進行の速いALS患者において機能低下を抑制する可能性があることがわかりました

▽この第2相試験では458名の患者を対象にreldesemtivの呼吸機能とその他の筋機能に対する有効性が検証されました

▽主尺度である静的肺活量については、reldesemtivの効果は小さくプラセボとの統計的有意差はみられませんでした。

▽事後解析の結果では、患者群が発症からエントリーまでのALSFRS-Rの変化量に応じて急速進行群、中間群、低速群の3群にわけられました。

▽その結果、急速進行群と中間群においては12週間のALSFRS-Rの変化量がプラセボより有意に小さいことがわかりました。低速群では有意差はみられませんでした

▽またreldesemtiv投与群においてはプラセボ群と比較して非侵襲的人工換気、経管栄養や車椅子などの医療機器の導入率が38%少なかったことがわかりました。

▽Cytokinetics社は今後も進行の速い患者群におけるreldesemtivの有効性について検証を続けたいとしています

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/10/07/reldesemtiv-reduces-functional-decline-in-fastly-progressing-als-patients-new-analysis-suggests/
ミトコンドリアを対象とした治療法がALSモデルマウスで治療的効果
・ALS NEWS TODAYの10月10日付記事からです

▽SBT-272の実験的投与によりALSモデルマウスにおいて治療的効果が観察されました。この結果を受けStealth Bio Therapeutics社は今年度中に第1相試験を開始したいとしています

▽SBT-272はカルジオリピンと呼ばれる脂質をターゲットとすることによりミトコンドリア機能を改善することを目的とした物質です。

▽前臨床試験においてSOD1変異ALSモデルマウスにおいて、雄個体においては発症遅延効果と生存期間延長効果が確認されました。一方で雌個体については明らかな有効性は確認されませんでした。雌個体のほうが病態が軽症であったことが原因ではないかと考察されています

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/10/10/mitochondria-treatment-sbt-272-delay-neurologic-symptoms-in-als-mouse-model/
CuATSMの第2/3相試験で最初の患者がエントリー
・ALS NEWS TODAYの10月16日付の記事からです

▽Collaborative Medicinal Development(CMD)はCuATSMのALSに対する有効性を検証するための第2/3相試験において最初の患者がエントリーされたことを公表しました

▽この多施設二重盲検試験では80名のALS患者がオーストラリアの4つの施設でエントリーされます。

▽CuATSMは血液脳関門を透過可能な小分子であり、損傷を受けたミトコンドリアに銅イオンを供給する機能を有します。CuATSMは損傷を受けた細胞にのみ銅イオンを供給するため、健常細胞に影響することはありません。

▽試験期間は6ヶ月間であり、安全性や有効性が検証される予定です。最初の結果は今後18ヶ月以内に公表されることが予定されています

▽これまでの孤発性ないし家族性ALSを対象とした第1相試験で有効性を示唆する結果が得られています。

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/10/16/first-patient-enrolled-in-phase-2-3-trial-of-cuatsm/
AP-101の第1相試験で最初の患者がエントリー
・ALS NEWS TODAYの10月17日付記事からです

▽AL-S Pharma社のALS治療薬候補であるAP-101の第1相試験において最初の患者がエントリーしたことが公表されました

▽AP-101は変異SOD1蛋白質に対するヒトモノクローナル抗体です。AP-101はNeurimmune社のRTM(Reverse Translational Medicine)技術プラットフォームにより開発されました。

▽この第1相試験ではカナダの5つの施設で家族性ないし孤発性ALS患者18名がエントリーし、84日間で主に安全性、忍容性、AP-101の血中濃度などが検証されます

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/10/17/first-als-patient-enrolled-in-phase-1-trial-of-ap-101/
ワシントン大学で幹細胞作成の新たなセンターが設立
・ALS NEWS TODAYの10月21日付の記事からです

▽ALSなどの神経変性疾患の治療法を探索するため、ワシントン大学で新たなセンターが設立されました

▽The Center for Translational Muscle Researchでは進行性の筋萎縮に関連した疾患の病態と治療法を研究するため、大学の研究者等と協働する予定です。

▽このセンターではヒト幹細胞の作成をすることを最も主要な目的としており、ALSのみならず先天性ミオパチーや筋ジストロフィーについても研究対象となる予定です

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/10/21/new-university-of-washington-research-center-to-focus-on-muscle-disorders-such-as-als/
AMX0035の第2相試験で最重度患者をエントリー
・ALS NEWS TODAYの10月24日付記事からです

▽ALSに対するAMX0035の第2相試験においては最重度の患者についてもエントリーされたことが同社のwebinarで公表されました

▽この臨床試験ではすでに最後の患者のアセスメントが9月に終了しており、近日中に解析結果が公表される予定です。

▽AMX0035はタウロウルソデオキシコール酸とフェニル酪酸ナトリウムの合剤です。いずれもミトコンドリアと小胞体をターゲットにして細胞代謝を是正することにより神経細胞保護作用が期待されています。

▽Amylyx社の創業者であるJustin Kleeによれば、この治療戦略は、ALSの根本病態の改善を目指すものではなく、病態進行過程を是正することを目指すものです

▽この臨床試験では132名の家族性ないし孤発性ALS患者が2:1の割合でAMX0035とプラセボに割付され24週間経過観察されます。試験終了後はオープンでの治療継続の選択肢があり90%の患者が治療継続を選び、現段階で最長の患者は1年半フォローされているとのことです。

▽治療効果の統計的検出力を高めるため最重度の患者についてもエントリーしたとのことです。

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/10/24/severe-als-patients-included-in-centaur-trial-to-maximize-results-webinar/
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