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ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
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201901<<12345678910111213141516171819202122232425262728>>201903
TDP-43凝集を減少させる抗体が動物実験で治療効果
・ALS NEWS TODAYの2月8日付記事からです

▽The Journal of Clinical Investigation誌に掲載された報告によると、ウイルスベクターを用いてTDP-43をターゲットとする抗体を注入したところ、モデルマウスにおいて治療的効果が観察されたとのことです

▽研究者らはTDP-43蛋白質のRRM1ドメインと呼ばれる領域に特異的に結合する抗体を開発しました。

▽ウイルスベクターを用いてALSモデルマウスに抗体遺伝子を注入したところ、細胞質内凝集体の減少や症状緩和効果が観察されました。今後、直接抗体を髄液中に注入する等、ウイルスベクターを使用しない治療法を開発したいとしています

▽予備的な結果ですが、今後の実用化に向けて進展が期待される治療法です。

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/02/08/antibody-eases-symptoms-lowers-tdp-43-buildup/
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ヒト間葉系幹細胞のクモ膜下腔移植および筋注の併用はALSモデルラットにおいてネクロプトーシスを減少させる
▽ALS治療においてヒト間葉系幹細胞移植が注目されています。

▽今回研究者らはSOD1変異モデルラットを用いて、ヒト間葉系幹細胞の投与経路による違いを検証しました

▽ヒト間葉系幹細胞のクモ膜下腔注入ないしヒト間葉系幹細胞馴化培地のクモ膜下腔注入ないしヒト間葉系幹細胞筋注ないしクモ膜下腔注入と筋注の併用の4つの投与経路が検証されました

▽また、3つの主要な細胞死経路(ネクロプトーシス、アポトーシスないし自食)に対する影響も調べられました

▽全ての投与方法において、モデルラットの生存期間延長効果がみられました。さらに、筋注とクモ膜下腔投与の併用群においては、運動神経細胞の生存期間延長効果、神経筋接合部の機能保持、ネクロプトーシス関連蛋白質の減少、アポトーシス関連蛋白質(cl-casp9)の減少、自食関連蛋白質(beclin 1)などが観察されました

▽以上の結果は、ヒト間葉系幹細胞のクモ膜下腔注入および筋注投与の併用がアポトーシスや自食を抑制するのみならず、ネクロプトーシスも抑制し、治療的効果をもたらすことを示唆しており、今後の臨床応用において考慮すべき結果となります

(この結果は、チェコ、Czech Academy of ScienceのRehorovaらにより報告され、平成31年2月25日付のStem cells translational medicine誌に掲載されました)
C9orf72遺伝子変異ALSの病態機序について
▽Mayoクリニックの研究者らがScience誌に公表した研究結果によると、C9orf72遺伝子変異ALSにおいて、異常転写産物であるジペプチド繰り返し配列蛋白質などがもたらす細胞内異常の病態が明らかになりました。

C9orf72遺伝子のイントロン領域の6塩基繰り返し配列の過剰伸長により、開始コドンを介さないリピート関連翻訳が生じ、その結果ジペプチド繰り返し蛋白質が産生し病態に関与することが知られています。

▽研究者らは、蛍光標識したPRジペプチド繰り返し配列蛋白質(50回繰り返し)を発現するモデルマウスを開発し、病態への関与を調べました

▽その結果、ヘテロクロマチンに局在化したPR繰り返し蛋白質がDNAに結合し、HP1α(ヘテロクロマチン蛋白質1α)の液相転移を阻害し、発現低下をもたらし、ヒストンメチル化異常などをもたらすことがわかりました。

▽ヘテロクロマチン構造と遺伝子発現を制御するこれらの核内構造物の異常は、繰り返し生成し、二本鎖RNAの蓄積を伴うことがわかりました。

▽以上の結果は、C9orf72遺伝子変異ALSにおいてPRジペプチド繰り返し蛋白質が病態に関与していることを示唆するものです

(この研究はアメリカ、MayoクリニックのZhangらにより報告され、平成31年2月15日付のScience誌に掲載されました)
アデノシン受容体とALSモデルマウス
▽ALSにおいて近年プリン体代謝経路の病態への関与が注目されています。

▽今回、研究者らはアデノシン受容体に対するアゴニストないしアンタゴニストがSOD1変異ALSモデルマウスの病態に与える影響を調べました

▽その結果、アデノシン受容体2Aアゴニストおよびアンタゴニストは病態を変化させることはありませんでした

▽一方でアデノシン受容体1に対する発症前からの阻害剤投与は有意な進行遅延効果をもたらしました。

▽アデノシン受容体のサブタイプによっては受容体修飾が治療的効果を有する可能性があり、今後の検証が期待されます

(この研究は、イタリア、Istituto Superiore di SanitàのArmidaらにより報告され、平成31年2月12日付のNeurochemical research誌に掲載されました)
ALSモデルマウスに対する骨髄単核球移植
▽今回研究者らはSOD1変異ALSモデルマウスを用いて、骨髄単核球移植の有効性について、複数の投与経路により検討しました

▽骨髄単核球は健常マウスから採取され、経静脈的投与、ないし筋注投与、ないし経静脈および筋注投与の併用の3通りの方法で投与されました

▽その結果、経静脈投与および筋注投与単独では治療的効果はみられませんでした。しかし経静脈および筋注投与を併用した場合、進行遅延効果が観察されました

▽投与経路を併用した場合、脊髄ミクログリア細胞の減少と、神経筋接合部の保持が観察されました。運動神経細胞喪失は防ぐことができませんでした。

▽以上の結果は、ALSに対する細胞移植治療を考慮する際に、複数の投与経路を検討するほうが望ましい可能性があることを示唆するものであり、今後の臨床試験での検証が期待されます

(この研究はブラジル、Universidade Federal do Rio de JaneiroのGubertらにより報告され、平成31年2月5日付のBrain Research誌に掲載されました)
SARM1をターゲットとする遺伝子治療が動物実験で有望な結果
・ALS NEWS TODAYの2月6日付記事からです

▽SARM1蛋白質の機能を阻害する遺伝子治療が軸索損傷を防ぐ効果を有することが動物実験で報告されました。この研究はワシントン大学の研究者らによりJournal of Experimental Medicine誌に公表されました。

▽これまでにSARM1蛋白質は軸索変性において主要な役割を有することが報告されていました。SARM1はNAD+の代謝に関与しています。SARM1遺伝子の変異によりエネルギー喪失と軸索変性が阻害されることがわかっていました。

▽今回、研究者らはアデノ随伴ウイルスベクターを用いる方法により、軸索損傷モデルマウスのSARM1遺伝子に点変異を導入し、機能的な蛋白質が生成しないようにしました。その結果、軸索変性を防ぐことができたとのことです。

▽ビンクリスチンにより損傷を受けた神経細胞において、正常なSARM1蛋白質が存在するとNAD+濃度が減少しましたが、変異を導入したところ、NAD+濃度が保持されました

▽以上の結果は、ALSなどの神経変性疾患における軸索変性においても治療的に応用できる可能性があり、今後の進展が期待されます

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/02/06/gene-therapy-targeting-sarm1-protein-may-inhibit-neuron-degeneration-mouse-study/
IL-33長期投与によりALSモデルマウスに治療的効果
▽ALSにおいては神経炎症が病態の一部と考えられています。最近では炎症性変化は中枢神経に限らず、末梢においてもみられうることが報告されています。

▽実際にT細胞反応性の変化や、サイトカイン分泌の変化などが報告されています。T細胞の反応性を変化させる主要なサイトカインの1つがインターロイキン33(IL-33)です。IL-33は2型免疫細胞を刺激し、Th2サイトカインを大量に産生し、中枢神経損傷からの回復に作用します。

▽ALSにおいてはIL-33発現量が低下していることが報告されています。

▽今回、研究者らはSOD1変異ALSモデルマウスを用いて、遺伝子組換えIL-33を長期投与し治療的効果を検討しました

▽その結果、雌モデルマウスにおいては発症遅延効果や、活性化アストロサイトの減少などが観察されました。雄モデルマウスについては雌ほどの効果はみられませんでした。

▽IL-33の効果は中枢神経細胞への直接的な影響ではなく、末梢のT細胞を通じて発揮されている要素が大きいと考えられました。

▽以上の結果は、末梢の免疫系に作用する物質を用いることによってもALSの病態を変化させうることを示唆するものであり、今後の治療法開発戦略に1つの方向性を与える可能性があります。

(この研究はフィンランド、University of Eastern FinlandのKorhonenらにより報告され、平成31年1月11日付のIBRO reports誌に掲載されました)
Vps4蛋白質が神経細胞に保護的な可能性
・ALS NEWS TODAYの2月19日付記事からです

▽Vsp4とよばれる蛋白質を過剰産生させることにより損傷を受けた神経細胞の変性過程を遅延させることができる可能性が報告されました

▽Science Advances誌に掲載された報告によると、軸索損傷細胞モデルを用いて研究が行われ、ワーラー変性と呼ばれる神経変性過程に影響を与えうる新たな蛋白質が同定されました。これまでワーラー変性過程に影響を与えうる経路としてはNMNAT関連シグナル経路しか知られていませんでした。

▽研究者らはVps4蛋白質が過剰に存在すると軸索変性過程が遅延することをみいだしました。またVps4蛋白質が欠損したショウジョウバエでは軸索変性が進行しやすいことがわかりました

▽Vps4は自食作用に関与しており、ワーラー変性を抑制する機能を有し、神経保護作用を有することを示唆する結果がえられました。

▽Vps4の神経保護作用を利用することが神経変性疾患において新たな治療戦略となりうる可能性があります。

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/02/19/vps4-protein-prevents-nerve-cell-degeneration-study-shows/
C9orf72遺伝子変異ALSに対する実験的遺伝子治療の成功
・ALS NEWS TODAYの2月18日付記事からです

C9orf72遺伝子変異ALSに対する遺伝子治療が2つの前臨床段階試験において良好な結果を示しています。

▽この遺伝子治療はuniQure社のmicroRNA製剤であり、アデノ随伴ウイルスベクターを用いて注入されます。

C9orf72遺伝子の第1イントロンに存在する6塩基繰り返し配列の過剰伸長により生じる異常RNAにより、RNA結合蛋白質が正常な機能を果たせなくなることが病態の一部と考えられています。

▽治療薬候補は人工的につくられたmiRNA製剤であるmiC-101およびmiC-451であり、患者由来iPS細胞を用いた試験管内の実験では、異常RNAの産生を50%減少させることがでっきました

▽またモデルマウスに投与した場合においても細胞質内および核内における異常転写産物を減少させることが確認されました

▽今後実用化に向けて臨床試験の実施が期待されます

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/02/18/gene-therapy-silences-key-als-gene-c9orf72-preclinical-studies/
microRNAによる神経保護作用
・ALS NEWS TODAYの2月4日付記事からです

▽mir-494-3pと呼ばれる小分子が運動神経生存において保護的な役割を果たしていることがわかりました。この研究はシェフィールド大学の研究者らによりEBioMedicine誌に公表されました

▽ALSにおいてはアストロサイトが病態に関与していることが報告されており、ALS患者由来のアストロサイトが神経毒性を発揮することが知られています。

▽アストロサイトは細胞外小胞を放出し、神経細胞機能を調節しています。この細胞外小胞にはmicroRNAが含まれています

▽今回、研究者らは、アストロサイトから分泌される細胞外小胞において、特定のmicroRNAが発現量が変化しているかどうかを調べました

▽そのために、研究者らはC9orf72遺伝子変異ALS患者由来のアストロサイトを用いました。

▽その結果、健常者由来アストロサイトと比較して、患者由来アストロサイトではmiR-494-3pとよばれるmiRNAが減少していることがわかりました

▽miR-494-3pは運動神経細胞死に関与するsemaphorin 3Aと呼ばれる蛋白質の発現を調節しています

▽miR-494-3p発現量を回復させたところ、運動神経細胞の生存期間を延長させることができました

▽miR-494-3p発現量の減少は孤発性ALSにおいても観察されており、miR-494-3pがALSの治療法開発において新たなターゲットとなりうる可能性があります。

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/02/04/mirna-holds-therapeutic-potential/
新規臨床試験情報(CNM-Au8)
・アメリカでの新規臨床試験情報です

・CNM-Au8の第2相試験が開始予定です。CNM-Au8は金を含む小分子製剤であり、細胞のエネルギー代謝を改善するといわれています

・試験はオープン試験で行われ、24名のALS患者を対象に12週間投薬が行われ、MRSを用いて脳内のNAD+/NADH比などが測定される予定です。

引用元
https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03843710
新規臨床試験情報(遺伝子組み換えヒトエリスロポイエチン)
・韓国での新規臨床試験です。

・遺伝子組み換えヒトエリスロポイエチンのALSに対する有効性、安全性に関する第1/2相試験が開始予定です

・プラセボ対照で64名のALS患者を対象に行われ、エリスロポイエチン製剤が1ヶ月に1回静注され合計12回静注される

予定です。

引用元
https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03835507
悪玉コレステロール上昇がALSリスクと関連か
・ALS NEWS TODAYの2月15日付記事からです

▽ロンドン大学の研究者らがAnnals of Neurology誌に掲載した報告によると、悪玉コレステロールと呼ばれるLDLコレステロール濃度が高いことがALSリスクと関連することを示唆する結果がえられたとのことです

▽研究者らは今回、リスク因子を明らかにするため、約2500万人ほどの遺伝子データベース(うち2450万人は公表されているゲノムワイド関連分析の結果)を探索しました

▽ゲノムワイド関連分析では、ALS患者においてより高率にみられうる変異が探索されました。

▽また、その他の特性として喫煙や中等度の身体活動などがリスク因子として抽出されました。一方、趣味としてのウォーキングなどの軽度の運動はALSリスクを減少させる因子として抽出されました。

▽コレステロール濃度に関する遺伝子的マーカーを調べたところ、高LDLコレステロール血症はALSのリスク因子となりうることを示唆する結果が得られました(実際に被検者のコレステロール濃度を調べたわけではない)

▽実際にコレステロール濃度を低下させる薬物がALSリスクを低減させることができるかどうかは、今後検証すべき課題となります

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/02/15/high-bad-cholesterol-ldl-levels-may-be-risk-factor-for-als-study-reports/
AIを用いたALSの個別ケアプラットフォーム
・ALS NEWS TODAYの2月21日付記事からです

▽イスラエルのBen-Gurion大学の研究者らが人工知能を用いて、ALSの進行等を予測するプラットフォームを開発しました。このことにより病状に応じた個別のケアを提供し、QOLを向上させることが期待できるとのことです。

▽これまでに蓄積された臨床データを機械学習により解析し、個人差の大きい病態、進展様式などに対応できる予測を行うことができます。このことにより臨床試験においても、個別の予後予測が可能となり、治療効果の判定にも用いることができるのではないかと考えられます。現在実用化に向けてスポンサーを募っており、特許取得等をしていきたいとしています。

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/02/21/bgu-team-develops-predictive-platform-for-als-care/
Orion社が第3相試験(REFALS試験)の継続長期試験の募集開始
・ALS NEWS TODAYの2月5日付記事からです

▽Orion社のALS治療薬候補であるレボシメンダン(ODM-109)の第3相試験(REFALS試験)の継続長期試験(オープン試験)の募集が近日開始予定です

▽継続試験によりさらに安全性や有効性を評価したいとしています

▽レボシメンダンはSimdaxとの商品名で慢性心不全の急性増悪に対して保険適応のあるカルシウム感受性促進作用とKチャネル開口作用のある薬剤です

▽現在進行中の第3相試験であるREALS試験は、患者募集中であり、最終的に450名のALS患者のエントリーを見込んでいます。

▽第3相試験はプラセボ対照で48週間、レボシメンダン2mgとプラセボ群とで比較される予定です

▽66名を対象とした第2相試験(クロスオーバー試験)では、主尺度である座位での肺活量において有意な進行遅延効果はみられませんでしたが、仰臥位での肺活量では有効性を示唆する結果がえられました。

▽第3相試験の結果公表がまたれます

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/02/05/extension-study-opening-patients-enrolled-refals-phase-3-trial/
医療用大麻の動向
・ALS NEWS TODAYの2月7日付記事からです

▽現在アメリカの33の州において医療用大麻の使用が合法化されており、10の州では再生産が認可されています。ただし、連邦当局は全ての大麻関連物質を違法としています。

▽国際的にはカナダは世界最大の医療用大麻市場となっており、ウルグアイにおいても2013年に医療用大麻が市販されています


▽先月、イスラエルがオランダとカナダについで医療用大麻の輸出を認可しました。


▽2018年6月にFDAは初めて、GW製薬社製の大麻由来物質であるEpidiolexをレノックス・ガストー症候群などに対して承認しました。

▽大麻由来物質は筋肉の痙性を緩和することが知られています。ALSにおいても臨床試験において大麻由来化合物が痙性に有効であることが報告されています

▽一方で医療用大麻の解禁に対しては根強い反対意見も存在しており、実用化に向けて課題が多い状況です。

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/02/07/medical-marijuana-can-help-everyone-says-director-at-maryland-cannabis-facility/
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