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ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
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SOD1蛋白質濃度を低下させる遺伝子治療が動物モデルで有効性確認
・ALS NEWS TODAYの11月14日付記事からです

▽マサチューセッツ大学医学部の研究者らは、動物モデルにおいてSOD1遺伝子発現を抑制する手法により、治療的有効性が確認されたことをScience Translational Medicine誌に公表しました

▽研究者らは人工的なmicroRNAを用いたRNA干渉と呼ばれる手法により、SOD1遺伝子発現を抑制しました。

▽microRNAはウイルスベクターにより運搬され、オナガザルのくも膜下腔に投与されました。その結果、運動神経細胞におけるSOD1蛋白質の発現が93%抑制されました。また安全性も確認されました。

▽今後RNA干渉を用いた遺伝子治療が実用化することが期待されます

引用元
https://alsnewstoday.com/2018/11/14/gene-therapy-that-lowered-sod1-protein-in-primates-useful-als-study-suggests/

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SARM1阻害がALSに対して治療的に有効な可能性
・ALS NEWS TODAYの11月8日付記事からです

▽Disarm社が開発中のALS治療薬候補であるSARM1蛋白質阻害剤がALSを含む神経変性疾患に有効である可能性が報告されました

▽同社がNeuroscience 2018において公表した結果によると、基礎実験においてSARM1遺伝子除去が神経細胞の軸索変性を抑制する効果を有することがわかりました

▽SARM1蛋白質はこれまでに、軸索変性の引き金となりうることがわかっていました。今回研究者らは、SARM1遺伝子を除去すると、神経細胞損傷をもたらす薬剤投与による軸索損傷が抑制されることをみいだしました

▽Disarm社はSARM1阻害作用を有する小分子を開発中であり、現在前臨床段階にあるとのことで、既に実用可能なSARM1阻害剤を発見しているとのことです。

引用元
https://alsnewstoday.com/2018/11/08/study-shows-potential-sarm1-inhibition-prevent-neurodegeneration/
ALS治療薬開発のためDenali社とSanofi社が提携
・ALS NEWS TODAYの11月6日付記事からです

▽Denali社とSanofi社は、ALSの治療薬候補となる小分子開発のため提携することを公表しました

▽この小分子はRIPK1阻害剤であり、細胞の生存と細胞死に関連する酵素の阻害剤となります。

▽現在2種類のRIPK1阻害剤が開発中であり、うち1つは健常者を対象とした第1相試験が進行中です

▽ALSモデル動物での実験的検証により、RIPK1の過活動による神経細胞と神経鞘の損傷がALSの病態に関与することを示唆する結果が得られています

▽現在両社は第2相試験の実施に向けて準備を行っています。

引用元
https://alsnewstoday.com/2018/11/06/denali-sanofi-to-develop-small-molecules-that-might-treat-als-other-diseases/
インドの伝統的薬剤として使用される植物抽出物がALSモデル動物で治療的効果
・ALS NEWS TODAYの11月1日付記事からです

▽インドの伝統医学であるアーユルヴェーダに用いられるムクナとアシュワガンダ抽出物がALSモデルのショウジョウバエにおいて治療的効果を有することがScientific Reports誌に報告されました

▽TDP-43蛋白質は過剰でも過少でも運動障害を引き起こしますが、今回TDP-43の部分的な機能喪失を有するショウジョウバエのALSモデルにおいて、ムクナとアシュワガンダが治療的効果を有することがわかりました

▽経口摂取により投与されたムクナとアシュワガンダは有意な運動機能の改善効果をもたらし、睡眠時間も改善しました

▽実際にALSの進行遅延効果を有するのかどうか、今後、さらに臨床試験での効果の確認が期待されます

引用元
https://alsnewstoday.com/2018/11/01/plant-extracts-used-in-traditional-indian-medicine-seen-to-ease-movement-sleep-problems-in-als-fly-model/
新規臨床試験情報(DNL747)
・オランダでの新規臨床試験情報です。DNL747の第1相試験が患者募集中となっています。

・DNL747は経口投与可能なRIPK1阻害剤であり、ALSに対する治療的有効性が期待されています。

・16名を対象にプラセボ対照でクロスオーバー試験で行われます。29日間投与され安全性や薬物動態などが検証される予定です

引用元
https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03757351
ALSに対するRNS60の予備的臨床試験
▽RNS60は新規免疫調節物質であり、ALS動物モデルにおいて神経保護作用が確認されています。

▽RNS60は週に1回静注され、加えて毎日ネブライザーにより投与されました。試験期間は23週間であり、安全性や炎症バイオマーカーへの影響が検証されました

▽16名のALS患者が対象となり、81%が23週間のRNS60投与を終了しました。重大な副作用はありませんでしたが、炎症マーカーの有意な変化はみられませんでした

▽RNS60の長期投与は安全であることが確認されました。現在より大規模な第2相試験が患者募集中となっています

(この研究は、Massachusetts General Hospital のPaganoniらにより報告され、平成30年12月20日付のMuscle and Nerve誌に掲載されました)
MMP-9減少はTDP-43蛋白症から運動神経細胞を保護する
▽マトリックスメタロプロテアーゼー9(MMP-9)は速筋に投射する運動神経細胞にのみ発現し、ALSの病因となりうる誘発因子に対して脆弱性を示します。

▽これまでにMMP-9の機能を抑制すると家族性ALSモデルマウスにおいて運動機能不全発現が遅延することがわかっていました。

▽しかしながら、孤発性ALSモデルにおける検証は行われていませんでした。今回研究者らはTDP-43蛋白症を再現するrNLS8マウスを用いて、MMP-9抑制による影響を調べました

▽3種類の異なる方法(アデノ随伴ウイルスベクターによるMMP-9遺伝子のノックダウン、アンチセンスオリゴヌクレオチドを用いたMMP-9の発現抑制、遺伝子的な修正)によりMMP-9の発現抑制を行いました。

▽その結果、3つ全ての方法において、運動神経細胞変性の抑制が観察されました。しかしながら、運動単位以外の部位におけるMMP-9抑制は一部モデルマウスの生存期間短縮をもたらしました。運動単位に限局したMMP-9抑制が今後の課題となります。

(この研究は、アメリカ、 University of PennsylvaniaのSpillerらにより報告され、平成30年12月17日付のNeurobiology of Disease誌に掲載予定です
CycloはALSミクログリアにおいてNLRP3インフラマソーム経路を阻害する
▽ミクログリアの活性化と神経損傷を伴う神経炎症は蛋白質の折り畳み異常と共にALSなどの主要な病態と考えられています

▽今回研究者は、SOD1変異ミクログリア細胞を用いて、LPS誘発性のインフラマソーム活性化に対する環状ジペプチド(His-Pro)であるcycloの抗酸化作用と抗炎症作用を検証しました

▽その結果、cycloは活性酸素発生を抑制することによりNLRP3インフラマソームの活性化を抑制しました

▽cyclo投与により、Hsp70およびHsp27発現が亢進し、可溶性のSOD1蛋白質が増加することにより、活性酸素種の産生が抑制されたことがわかりました

▽以上の結果は、cycloが抗炎症作用を有するのみならず、蛋白質恒常性維持作用を有する可能性を示唆しており、ALSに対する治療薬候補となる可能性があります

(この研究は、イタリア、University of PerugiaのGrottelliらにより報告され、平成30年12月12日付のMolecular Cell Neroscience誌に掲載予定です)
FUS誘発性の神経毒性が核細胞質間輸送蛋白質の発現抑制により改善
▽ALSにおいては単一遺伝子の変異によるものが判明している場合においても、疾患の表現型は多様です。このことは、その他に病態を修飾する遺伝子が存在することを示唆しています。

▽今回、研究者らは、そのような病態に影響を与えうる遺伝子を、FUSを過剰発現する細胞モデルを用いて探索しました

▽その結果、核細胞質間輸送蛋白質が候補をして抽出されました。その蛋白質はNucleoporin 154およびExportin 1であり、両者の発現を抑制することにより、FUSによる細胞毒性が軽減しました。

▽Exportin 1はFUS蛋白質と相互作用をしており、Exportin 1発現を抑制すると、ストレス下におけるFUSの封入体形成が抑制されました。

▽以上の結果は、FUS遺伝子関連ALSにおいて、核細胞質間輸送蛋白質が重要な役割を果たしている可能性を示唆するものです

(この研究は、ベルギー、KU Leuven-University of LeuvenのSteyaertらにより報告され、平成30年12月1日付のHuman Molecular Genetics誌に掲載予定です)
4量体特異的抗体がSOD1変異ALSモデルマウスに対して治療的有効性
▽SOD1蛋白質変異は家族性ALSの病因として知られています。

▽今回、研究者らはSOD1蛋白質の4量体に特異的な抗体(W20)を開発し、モデルマウスにおいて治療的効果を検証しました

▽その結果、W20は低用量かつ短期間の投与でもSOD1変異ALSモデルマウスの運動機能と運動神経細胞の生存期間を有意に改善しました。

▽さらに、グリオーシスの減少と神経炎症の軽減が観察されました。

▽以上の結果は、4量体特異的抗体がSOD1変異ALSに対して治療的に有望な可能性を示唆するものです

(この研究は、中国、 University of Chinese Academy of SciencesのDongらにより報告され、平成30年10月30日付のInternational Immunopharmacology誌に掲載されました)
転写伸長因子複合体がターゲットとする非翻訳性RNAの異常活性化がTDP-43毒性に寄与する
▽TDP-43はユビキチン化された封入体を伴う神経細胞変性を病態とするALSに関与する主要な蛋白質です。

▽今回、研究者らは転写伸長因子Ell(転写伸長因子複合体であるLECとSECの共通構成因子)が、TDP-43による神経変性において重要な役割を果たしていることをみいだしました

▽ショウジョウバエALSモデルにおいて、転写伸長因子複合体LECおよびSECの選択的なターゲットの発現が亢進していることがわかりました。それらの中でU12 snRNAおよび、ストレス誘発性の非翻訳性RNAであるHsrωは、機能的にTDP-43による細胞変性に関与しています。

▽Hsrωは、RNA結合蛋白質であるTDP-43のターゲットであり、ヒトにおけるHsrωの機能的相同体であるSat IIIが、ヒトALS細胞モデルおよび患者組織において増加していることがわかりました。

▽また、共免疫沈降法により、ヒト細胞において、TDP-43とヒト転写伸長因子複合体ELL2が相互作用をしていることがわかりました。

▽以上の結果は、転写伸長因子EllがTDP-43蛋白症の病態において重要な役割を果たしていることを示唆しており、今後の治療法開発において重要な洞察を与えうるものです

(この研究はアメリカ、ペンシルバニア大学のChungらにより報告され、平成30年10月23日付のNature Communications誌に掲載されました)
DJ-1は細胞モデルにおいてTDP-43の凝集を抑制する
▽DJ-1はPARK7ともよばれ、酸化的ストレス誘発性の細胞死に対して保護的な作用を有する蛋白質です

▽今回研究者らは、酸化的ストレス誘発性の細胞損傷に際して、DJ-1がTDP-43凝集に対して保護的な作用を有するかどうかを検証しました

▽その結果、パラコートにより酸化的ストレスを与えた細胞モデルにおいてDJ-1の過剰発現をさせると、TDP-43凝集が抑制され、細胞死を防ぐ効果が確認されました

▽変異DJ-1を発現させたモデルや、DJ-1発現を抑制すると、TDP-43凝集の増加と細胞死の促進が観察されました

▽以上の結果は、DJ-1が酸化的ストレス誘発性の細胞死とTDP-43凝集に対して保護的に作用する可能性を示唆するものです

(この研究は、中国、Wuhan University School of MedicineのLeiらにより報告され、平成30年10月22日付のJournal of Alzheimers Disease誌に掲載されました)
ハーブ抽出物がショウジョウバエALSモデルの病態改善効果
▽今回、研究者らはショウジョウバエのALSモデルを用いて、Mucuna pruriens(ハッショウマメ)とアシュワガンダ抽出物の治療的効果を検証しました

▽両抽出物の投与により、運動機能障害の部分的な改善効果が認められました。またカリウムチャネルに作用する麻酔薬投与時に筋電図にみられた電気生理学的異常についても正常化がみられました

▽以上の結果は、ハーブ抽出物の治療的効果の可能性を示唆するものです。

(この研究はイタリア、University of CagliariのMaccioniらにより報告され、平成30年10月30日付のScientific Reports誌に掲載されました)
変異ユビキチン2の発現はTDP-43蛋白症の病態を増悪させる
▽ユビキチン2の変異はALSの病因となりうることが知られています。ユビキチン2はユビキチンープロテアソーム系において主要な役割を果たしており、ユビキチン2の過剰発現はTDP-43の細胞質内凝集を増悪させることが知られています

▽ユビキチン2とTDP-43の相互作用を調べるため、研究者らは新たにユビキチン2変異(P497H)モデルマウスを作成しました。

▽このモデルマウスと、既に作成したTDP-43変異(G348C)モデルマウスとを交配し、ユビキチン2変異とTDP-43変異を共に有するダブルトランスジェニックマウスを作成しました。

▽このモデルマウスは運動神経細胞死や筋萎縮などALSの病態を再現しました。また変異ユビキチン2の増加はユビキチンープロテアソーム系がユビキチンと結合することと競合し、TDP-43蛋白質凝集を増悪させることがわかりました。ユビキチンを増加させることによりユビキチンープロテアソーム系の機能が促進し、TDP-43の細胞質内凝集を減少させることができる可能性があります。

▽以上の結果は、ユビキチン2変異モデルマウスがTDP-43蛋白症における病態研究と、治療法探索のため有用であることを示唆するものです

(この研究は、カナダ、Laval UniversityのPicher-Martelらにより報告され、平成30年10月30日付のMolecular Neurobiology誌に掲載されました)
SecinH3はTDP-43変異による神経毒性を緩和する
▽TDP-43蛋白質の331番目のグルタミンのリシンへの変異は神経毒性を有しALSの病因となりうることが知られています。

▽SecinH3はサイトヘシン阻害剤であり、SOD1変異による神経毒性からの細胞保護作用を有することが知られています。しかしながら、SecinH3がTDP-43変異による細胞毒性に対して保護的作用を有するかどうかはわかっていません。

▽TDP-43変異(Q331K)ALS細胞モデルにおいて、SecinH3投与は神経保護作用を有し、この作用は小胞体ストレスによるアポトーシスの抑制と自食作用の亢進によるものであることがわかりました。

▽以上の結果は、TDP-43変異ALSに対してSecinH3が治療的に有望である可能性を示唆するものです

(この研究は、中国 Zhengzhou UniversityのHuらにより報告され、平成30年10月30日付の IUBMB Life誌に掲載されました)
トリプトファン32を介したSOD1蛋白質凝集はピリミジン様化合物により減少する
▽SOD1遺伝子の160以上の変異が家族性ALSと関連があることがわかっています。主な病態はSOD1蛋白質の細胞質内での凝集体形成です。

▽これまでに研究者らは、32番目のトリプトファン残基が、SOD1蛋白質の折り畳み異常のプリオン様細胞内伝播に関連することを報告しており、トリプトファン残基をセリン残基に置換することによりこの伝播が停止することが確認されています。

▽今回研究者らはSOD1変異家族性ALS細胞モデルにおいて、32番目のトリプトファン残基をセリンに置換することにより、SOD1蛋白質の凝集を有意に抑制する一方で、蛋白質の安定性が低下することを明らかにしました

▽研究者らはトリプトファン残基と相互作用を行う5-フルオロウリジンと、FDAに承認された類似薬剤である5-フルオロウラシルを用いて、SOD1変異細胞モデルに投与したところ、封入体形成の顕著な減少が観察されました。

▽以上の結果は、SOD1蛋白質凝集においてトリプトファン残基が重要であることを示唆しており、5-フルオロウラシルがSOD1変異家族性ALSにおいて治療的に有望な可能性を示唆するものです

(この研究はカナダ、University of British ColumbiaのPokrishevskyらにより報告され、平成30年10月22日付のScientific Reports誌に掲載されました)
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