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ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
全世界から最新の治療情報を見つけ出し、ここで紹介します。完治するまで戦い続けましょう!
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細胞内異常凝集体を除去する治療抗体の開発に成功
・ちーずさんよりご提供いただいた話題です

・滋賀医科大学などの研究グループがTDP-43の異常凝集体を除去する新たな治療抗体の開発に成功したとのことです。
https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/files/2018/5/31/180531-1.pdf

・細胞内の異常凝集体にアプローチする手法として革新的であり、今後の実用化への進展が期待されます。

・ちーずさんありがとうございました
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選択的糖質コルチコイド受容体作動薬はモデル動物における神経炎症と変性を減少させる
▽ALSモデルマウス(wobbler mice)においては血漿糖質コルチコイド濃度の上昇が報告されています。今回研究者らは糖質コルチコイド作動薬のCORT 113676を用いて病態に与える影響を調べました

▽その結果、炎症促進性物質の発現の減少、グリア活性の減少、運動神経細胞異常の改善などが認められました。またグルタミン酸トランスポーターのGLT1やGLASTの発現亢進を認めました。

▽以上の結果は、CORT 113176による糖質コルチコイド受容体阻害はモデルマウスにおける神経炎症抑制や、グルタミン酸系の抑制などにより病態緩和作用を有する可能性を示唆するものです

(この研究は、アルゼンチン、Instituto de Biología y Medicina ExperimentalのMeyerらにより報告され、平成30年6月8日付のNeuroscience誌に掲載されました)
CTGF/CCN活性の抑制がALS動物モデルの運動機能を改善する
▽CTGF/CCNはマトリセルラー蛋白質であり、線維化に関与しており、慢性疾患において発現亢進が報告されています。

▽モノクローナル抗体であるFG-3019によるCTGF/CCN2の抑制は、いくつかの変性疾患での線維化の抑制をもたらします。

▽今回、研究者らはSOD1変異モデルマウスの骨格筋および脊髄においてCTGF/CCN2発現の亢進がみられることをみいだしました。

▽FG-3019によりCTGF/CCN2を抑制すると、モデルマウスにおいて運動機能の改善と筋変性の減少が観察されました。また神経筋接合部の機能保持も観察されました

▽以上の結果は、CTGF/CCN2がALSにおけるQOL改善のための治療ターゲットとなりうる可能性を示唆するものです

(この研究は、チリ、Pontificia Universidad Católica de ChileのGonzalezらにより報告され、平成30年5月30日付のHuman Molecular Genetics誌に掲載されました)
モデル動物に対するヒト胎児幹細胞由来アストロサイト移植の安全性と有効性
▽ALSの病態には機能異常を呈したアストロサイトが関与していることが報告されています。研究者らは正常なアストロサイト移植が病態にどのような影響を与えるかをモデルマウスをもちいて検証しました

▽研究者らは、ヒト胎児幹細胞からアストロサイトを分化誘導し、モデルマウスのクモ膜下腔に移植しました。

▽アストロサイトは試験内においては、様々な神経栄養因子を分泌することが確認されました。アストロサイトを移植されたSOD1変異ALSモデルマウスおよびラットにおいては発症遅延効果と運動機能の改善がみられました。移植されたアストロサイトは安全に長期間生着することが確認されました。

▽以上の結果は、幹細胞由来アストロサイトの移植がALSの治療戦略として有望な可能性を示唆するものです

(この研究は、イスラエル、Weizmann Science ParkのIzraelらにより報告され、平成30年6月6日付のStem cell research and therapy誌に掲載されました)
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