▽今回、研究者らは、VCP変異モデルマウス(ホモ接合体およびヘテロ接合体)を用いて、高脂肪食の影響について調べました。
▽その結果、通常よりも9%ほど脂質の多い食餌を生後から15ヶ月間与えた場合、ヘテロ接合体のモデルマウスにおいて、筋力改善、自食シグナル経路の改善を認めました。
▽一方で、脂質含有量を12%、30%、48%と増やした結果、いずれの量においても、ホモ接合体、ヘテロ接合体モデルマウスにおいて、治療的効果は認めませんでした。
▽以上の結果は、食餌中の脂質含有量を適度に微調節することにより、VCP関連多系統蛋白症において、治療的効果が期待できる可能性を示唆するものです。過剰な脂質投与は、治療的ではない可能性があります。
(この研究はアメリカ、University of California IrvineのLlewellynらにより報告され、平成27年7月2日付のPLoS One誌に掲載されました)
引用元
http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0131995