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ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
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神経変性疾患における蛋白質の異常凝集亢進を制御する
▽蛋白質構造の折り畳み異常と凝集は、ALSを含むいくつかの神経変性疾患の基本的な病態です。現在のところ、直接的に折り畳み異常の出現を防ぐ手段はみつかっていません。

▽折り畳み異常を修正し、正常な形態と機能を復元する薬剤は、折り畳み異常に起因した蛋白質の正常機能の喪失と、折り畳み異常に起因した蛋白質の異常機能の獲得の両者を正常化させることになります。また異常蛋白質の生成拡大と、細胞毒性を有する重合体の形成を防ぐことができます。

▽研究者らは、蛋白質凝集阻害作用を有する、酵母由来のHsp104蛋白質を、ALSなどの神経変性疾患における、異常折り畳み蛋白の凝集を阻害する薬剤として、臨床応用可能な物質に加工する研究を行っています。

▽Hsp104蛋白質に対してわずかな遺伝子的修正を加えることにより、TDP-43やFUS、αーシヌクレインなどの異常折り畳み蛋白質の有害性から、細胞を保護することができることがわかりました

▽治療的効果が期待できる遺伝子的修正は、多くの場合、特定の部位のアミノ酸の置換ではなく、特定の部位のアミノ酸を除去することで得られました。しかしながら、現在のところ、ASLに関連したRNA結合蛋白質であり、プリオン類似領域を有するEWSR1蛋白質の折り畳み異常と細胞毒性に対しては有効性が確認されていません。

▽Hsp104蛋白質の治療的有効性をさらに高める工夫が必要ですが、研究者らは、様々な神経変性疾患において、治療的有効性が期待できる物質は、既に存在しているシャペロンのわずかな修正により得ることができるのではないかと期待しています。

(この総説はアメリカ、University of PennsylvaniaのJackrelらによって報告され、平成27年3月号のPrion誌に掲載されました)
引用元
http://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/19336896.2015.1020277?url_ver=Z39.88-2003&rfr_id=ori%3Arid%3Acrossref.org&rfr_dat=cr_pub%3Dpubmed&#.VPxH3o0cSxA
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