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ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
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ALSとアスピリン
▽ALS発症リスクとアスピリンないしNSAID使用との関連性はよくわかっていません。今回研究者らは、台湾において全人口を対象とした症例対照研究を行い、これらの物質使用とALSリスクとの関連性を検討しました

▽2002年1月1日から2008年12月1日までの間で729名が新たにALSと診断されました。これら症例と、年齢や性別、住所、収入などをマッチさせた7290名の健常対照群とで比較されました

▽使用された薬剤は266種類が検討されました。その結果、ALS患者において発症2-5年前においてアスピリンの使用割合は15%であったのに対して、健常対照群では19%であり、統計的有意差がありました

▽いくつかの交絡因子について調整の結果、アスピリンの使用によるALS発症の調整後オッズ比は0.69であり、ALSの発症率が低いことを考慮すると、アスピリンの使用は約30%、ALS発症リスクを減少させる可能性があることがわかりました

▽アスピリンはALSモデル動物での実験により、発症の充分前からの投与により、発症を遅延させ、運動神経細胞変性を減少させ、生存期間を延長することが示されています。

▽過去の報告では、アスピリンの使用とALS発症との関連性について否定的な報告もあります。今回の結果も合わせて、結果の解釈には慎重になる必要がありますが、今回の研究では、ステロイドの使用量なども交絡因子として調整した結果、有意差がでたとのことで、臨床試験なども含めた、今後のさらなる検証が必要です。

(この研究は、台湾、Taipei Veterans General HospitalのTsaiらによって報告され、平成27年2月5日付のJournal of Epidemiology誌に掲載されました)
引用元
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4310879/
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